PiPi's World 投稿小説

デーモン シード
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 9
 11
の最後へ

デーモン シード 11

「いきなりそれは無いだろう。とにかく銃を下ろせ」
「無理だ。首を折られて死んだ筈の隊員を信用出来るわけが無い」
秋田はウージーを一発背後の壁目がけて撃った。壁がえぐれる音にクライヴは大きく飛びのいた。彼の股間を覆っていた草の束が太ももの動きでうねった。
「この野郎、本気で発砲したな…!」
「当たり前だ」
秋田は今度は心臓に狙いを付けていた。まず外さない距離だった、それに残弾も十分にある。

クライヴの視線がわずかに動く。秋田もその目線移動に釣られてしまう。
その一瞬の隙をついてクライヴは走り出した。秋田は反射的に銃を構えなおし引き金を絞ったが既に遅かった。
彼の股間に巻いてある植物の束はどうやらただの植物ではないらしく、凄まじい速度で成長し伸び上がりあっという間に秋田のウージーを叩き落とす。




「大統領閣下!コリア政府が緊急発表と称して、プロジェクト・パンテオンを公表してしまいました!」
「何だと!!」

オーバルオフィス……ホワイトハウスの大統領執務室では、首席補佐官が血相を変えて飛び込んできて、端末の画面を白い顎髭を蓄え、白髪頭で長身痩躯の男に示した。

「我が高麗連邦政府は、アメリカならびに日本による神をも恐れぬ悪魔の計画、それも破綻しつつあるとんでもない計画を探知した。それが、この島だ。
遺伝子改変によって生み出された植物の怪物、怪獣映画かと思われるかもしれないが、これは本当に両国による極秘の研究開発計画だ。
どのような生き物も捕食し、人類文明をも破壊しかねない生物、いや、怪物を彼らは生みだしてしまった!
長年我が国を敵視し続けてきた両国は、それに飽き足らずこのような悪魔の所業にさえ手を染めていた!よって、我が国は、このような危険な計画の始末を日帝並びに米帝が早々に中止し、収拾並びに恒久的な禁止に踏み切ることを要求する。朝鮮時間で明日の午前零時までにこれが開始されない場合、我々は核攻撃をもって完全な焼却処分に踏み切る覚悟である!」

画面の中では、一時期よりは痩せたが恰幅の良い高麗連邦主席自身による演説の映像が流れていた。
今にも端末を叩きつけそうなほど手を震わせ、額に青筋を浮かべた大統領は部下たちに向き直ると、部下たちを一括した。

「あの太っちょめ……それに、どうしてこんなことになっている……?すぐにCIA及びプロジェクト・パンテオンの統括責任者を呼べ!学者たちもだ!」

執務室の扉が急に開けられ、国務長官が飛び込んでくるなり言った。

「大統領閣下!プロジェクト・パンテオン参加各国から、問い合わせが入っています!このような代物を開発する計画は含まれておらず、聞かされてもいない。どういうことかと激しく追及する構えを見せています!」

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す