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安宿での遭遇
官能リレー小説 - 同性愛♂

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安宿での遭遇 1

ブラウンが泊まることになったのは典型的な安宿だった。
壁は薄く、設備も安物でまとめられている。宿泊している人も殆ど居ないらしく寂れつつあった。

全てが寝静まった頃、ブラウンは周囲の様子を探っていた。
荒い息が聞こえてくる。予想していたことが、始まったらしかった。
少しだけ期待していたとはいえ、それが現実に起こっているという現状にブラウンは戸惑いを隠せない。
本当にやっているんだろうか?…という疑念すら湧いてくる…
もしかしたら寝言だったり、変な鼾を欠く奴が泊まっている可能性だって無いとは限らない。
ブラウンは息を潜めて、もう一度聞き耳を立てる。
押し殺したような荒い息と微かな微音、それは確かにブラウンにも覚えのあるものだった。
掠れるような規則正しいリズム。
それは男だったら誰でも分かる、あの行為に違いない。

(間違い無い)
ブラウンはそれがそうだと確信しながら、そっと壁に近寄り、耳をそこに密着させる。
幾分かは大きく聞こえてくるその音は、確かに隣の部屋から聞こえてくるものだった。
隣の部屋に入った男はドリバという名の剣士だ。
この宿屋の主人によると腕の良い冒険者らしく、確かに体格も良いし魔除けのネックレスやブーツは上等なものを身につけていた。
それに何より、ブラウンが見た限りでは顔立ちも悪くなかった。
背が高くて引き締まった身体つきをしている上に人当たりの良さそうな笑顔を浮かべる彼は、女の受けが良さそうに思えた。
そんなドリバが今、ブラウンの隣の部屋で一人静かに自慰に耽っている。
これはブラウンの仕向けたことだった。
ドリバの様な屈強な冒険者を篭絡するのは並大抵のことではない。
なので部屋に忍び込んで、性的興奮を高める薬を飲み物の中に混ぜておくという簡単な方法を取ったのだ。
結果は見事成功して、こうして隣室からは生々しい音が漏れてきている。
「ふぅっ…くぅ」
やがて小さく吐かれる声と共に、小さな水音が聞こえてきた。射精したのだ。

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