PiPi's World 投稿小説

牡馬の魔術・ユエン編
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

牡馬の魔術・ユエン編 1

これはあるリレーの同性愛版になります

儀式は失敗だった。暴走した魔力は触媒の石を破壊し、やぐらを倒壊させた。
それでも俺は無傷だった。その代わり俺の体は以前のものとは大きく変わっていた。
黒い馬と融合したような姿になっていたのだ。
筋肉質な黒い肉体に馬の頭部が乗っている、そんな姿だ。
おそらくは呪いによるものだろう…。しかし悪い事ばかりではない、馬の筋肉が備わったせいか人間の倍の身体能力が出せるようになっていた。
人間離れしたパワーが付いたのは良いが、これでは人前に出られないな…。
俺は街で暮らす知識人なのに、これでは辺境に跋扈する蛮族と変わらないではないか。違いは仮面でなく、本当に獣の顔なだけだ。
逞しい美男子に成れる予定だったのに、試みは失敗してしまった。
高度な魔法儀式で、かなりの金額を費やしたから、簡単にやり直しは出来ない。
幸いこの顔なら役人にもばれないので、俺は儀式の事故で死んだことにして新たな場所で人生をやり直そう。
この屈強な肉体があれば、野生児として育った連中にも負けないので仕事だってあるはずだ。
俺は闇にまぎれて街を抜け出し、村で家畜の馬草を盗み食いしながら人目につかないように夜道を進んで国境沿いまで来た。
川を超えると、隣国にたどり着いた。そこは王位継承権争いが長く続く不安定な地域で、貴族の私兵だけでなくいくつもの傭兵団も活躍していた。
傭兵の中には森エルフの弓兵やドワーフの戦闘工兵以外に蛮族の剣盾隊やリザードマンの河川部隊もいた。
まずは手っ取り早く稼ぐために蛮族ばかりの傭兵団に入ろうと酒場に向かう。
その酒場は得体が知れないで有名だ。わけありの境遇の者が集まっているのだ。
俺はとりあえず包帯を巻いて馬の頭部を無理矢理隠した、しかし体の方はどうにもならなかった。
手足が人間なので不便はない、ただ爆風のせいで腰に布が絡みついているだけになっている。これでは入れない。
どこかで服を手に入れねば…ただこの筋肉質な肉体に合う服があるかどうか。
そんな時、体に巻き付いていたボロ布がずり落ちた。
「あっ…」
俺は思わず声をあげてしまう。
布の残骸の下から現れたのは今の黒い肉体と同じ色をした理想的な名器だったからだ。
形状自体は人間と代わりはなく、馬のように先端が広がっていたりはしない。
俺は化け物らしいグロテスクな男根になっていなかった事に安堵する、だが同時に別の思いも沸き上がってくる。
なんていやらしいんだ…。
自分の肉棒、いや筋肉質な肉体に俺は興奮しつつあった。
俺はナルシストではない、しかし今の肉体は素晴らしい芸術品のように思えた。
俺はとりあえず、路地裏の更に奥に隠れた。
元々人通りが無い地区なのだが、流石に全裸で店前に居るのはまずい。
それに性欲がむらむらと沸き上がり我慢が出来なかった…。

路地裏には色々な物が置かれていた。
古いテーブルの上に陶器の壷のような物がいくつか並んでいる。
しかし布のような物は無いようだった。
ふと、古びた鏡が目に留まる。
店の模様替えかなにかで廃棄された物だろう。あちこち曇っていて汚いが、姿を映すのには問題が無かった。
そこに映し出された姿を見て俺は更に興奮をした。
黒い馬の頭部に同じように黒光りする筋肉質な肉体…。理想的な雄獣の姿がそこにあった。

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す