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偵察
官能リレー小説 - 同性愛♂

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偵察 1

注:これはあるリレーの同性愛表現あり版となります。なので一部が改変されています

アルトゥールは朝からどうも気分がおかしかった。
嫌な予感とも違うもやついたものが朝からずっと晴れないで居る。
そんな気持ち悪い気分のまま、町に向かう。なにか、依頼でもあれば…と考えたのだ。
とりあえず、ギルドに向かい魔物出現情報をパラ見する。
大した依頼は無いようだった。
洞窟にオークがこもっているらしいが、緊急性は無いだろう。あえて刺激しなければ死人も出る事は無さそうに思える。
オークはある時期から出現しだした魔物だ。
しかし、下っ端すぎるせいかあまり揉め事は起こさない。ここ最近は少人数でコミュニティの様な物を作り、盗賊の様な事を行う位だ。
魔物なので人間よりもパワーがあるが、対策は容易といった扱いで特に問題視はされていない。
「とりあえずは行ってみるか…」
他にやりやすそうな依頼も無かったので、アルトゥールはその依頼を受ける事にした。

目的の洞窟はかなり町から離れていた。意図的にそこを目指さない限りは洞窟がある事にすら気付かないだろう。
それくらい入り組んでいて、遠い。
「わざわざこんな依頼を出す必要があるとは思えんが」
そんな事を愚痴りながらも洞窟前で待機をする。
オーク族特有の臭いがしてきた。魔物独特の禍々しく嫌な臭いだ、これでは人間が彼等と敵対するのも無理はない。
洞窟前には焚き火の形跡がある。それから装備品らしき斧が並んでいるが、どれも薄汚れていて形も歪だ。
それでもオークはパワーがあるから驚異だ。これの直撃を受けたらひとたまりもない。
オーク達は洞窟から出てこなかった。中には暮らせるだけのものがあるとはいえ全く出入りがないのは奇妙に思えた。
斧が置かれているから中に誰か居るのは確かだ。魔族の臭いもまだする。
アルトゥールはオークを刺激しないように注意を払いながら、洞窟を覗く。
どこかで強奪してきたらしき木箱がいくつか見えるだけで動くものは見当たらない。まだ奥に行かなければ駄目なようだった。
奥に行くと異様な臭いがしてきた。単なる魔族独特の異臭ではない、生臭い匂いだった。
それもかなりの濃度だ。息苦しさすらも感じてくるほどだ。
アルトゥールは足を進めた。ガスの様な物でも溜まっていて窒息する可能性も無いわけではなかったが、手元の検査キットに変化は見られない…。
アルトゥールは臭いの正体に気が付いた。
精液だ。それも1人や2人の出す量ではない。
オーク族は性欲が強い傾向があると言われている、それでもどことなく異様に思えた。女を見つけた喜びや盛り上がりの様な物が一切感じられないのだ。
どことなく混沌とした奇妙な雰囲気すらも感じる。なにか魔物とは別の魔がこの場を満たしているような…。
応援を呼ぶべきだろうか…流石にこれは色々とおかしい。
そう思いだした時、前方で別の気配がした。誰かが洞窟から出ようと走ってきているらしい。
アルトゥールはとりあえず、横に避けてその人物をかわした。
大柄な肉体に緑の肌…、オーク族の男だった。武器は身に着けておらず、装備も黒いビキニだけだ。
オーク族は技術力が低いので軽装の場合が多い。それにしても今回はいくらなんでも露出が多すぎるような気もするが…。
彼はまるで嫌な物を見るかのようにアルトゥールの方を見て、そそくさと通り過ぎて行った。

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