息子と同い年に 5
苛められっこ同士とはいえ裕真にこんな関係の子がいて安心する…
裕真は一人って訳じゃなかったんだね…
「でもどうして俺たちが城崎のいいなりにならなくちゃいけないんだよ?…先生に言いつければいいのに…」
裕真はスポーツだって出来るし、よくいる苛められっこ体質の子とは違ってみえるのに…
まぁあの先生はちょっと頼りないけど、今の学校は苛めに敏感…どうにかしてくれるとは思うんだけどな…
「裕真は何を今更言ってんだよ…見られたんじゃないか城崎に…」
見られた?…ああ、パンツを下ろされたってことか?
「チン○ぐらい俺はいつでも見せてもいいんだぜ…”」
まぁ恥じらう歳でも本当はないからね…
「そうじゃなくて…皆にバラされたら僕は生きていけないよ……」
ん?…この子と裕真は何か弱味を城崎ってヤツに握られているってことか?…
「キミと俺の秘密ってことだよな?…」
「“キミ”だなんて何だよ…いつもみたいにタケルって呼べよ…今日の裕真なんだか可笑しいよ…」
ああ、キミはタケル君って訳なのね;…
「悪ぃい悪ぃい;…ちょっと緊張してんのかな?…」
確かにこんな可愛い子、なかなかお目にかかれないからな…
「それならいいけど…僕と距離を置きたいってことかと思っちゃたよ…」
ん?…タケル君は何を言っているんだ?…
「距離を置くって何だよ?…俺ら親友だろ?…」
そう言ったのはタケル君だよな…
「親友は親友だけど…それ以上のことしてんじゃん…」
うぇ?…それ以上って…?
「それを城崎に見られたんじゃないか…裕真が学校なんかでスルから先生にも言えないし…」
スル?…
まぁここは男子校だから、BL的なことはあるにはあるだろうけど…
まぁ裕真のことだ…興味本意にキスぐらいしたのかもしれないな…
タケル君はジャニーズ事務所にいたって、その可愛いさはかなりの上位だ…
「裕真だってそうだろ?…あんなこと親にバラされたら大騒ぎだぜ…」
いやいや、男同士でもキスぐらいのことは寛大に受け止めますがね;
「まぁ何であれ、人の弱味につけ込んで苛めるのは許せないよな…」
「あれで生徒会長だなんて…最低だよな城崎…」
えっ?;…城崎って生徒会長なの?…
それは部が悪い…先生に言ったところで、学校という所は生徒会長を一目置く組織だ…
「着いたぜ…覚悟しなくちゃだよな…」
生徒会室の前で俺の袖口を掴むタケル君…
見た目通りにホント可愛いよな…この子…
裕真の選美願の高さに親としては誇らしいんだけど…
「伊藤タケルと木村裕真、入ります…」
生徒会室の引き戸を開けて一礼するタケル君…
俺はその後に続き部屋の中に入っていく…
部屋の奥の机に一人座る男子…
あれが城崎か…
生徒会長っていうから銀縁の眼鏡でも掛けた、いかにもの子がいるのかと思いきや…城崎はキンプリの中にでもいそうなかなりのイケメンだ…
「逃げないでちゃんと来るなんて偉いじゃないか…」
薄ら笑いを浮かべる城崎…
イケメンでも性格は悪い虐めっこって訳か…
「ちゃんと来ればあの画像、消去してくれると思って…」
画像?…
裕真とタケル君の秘密を写メで撮られたってことなんだな…
「それは今日の二人次第だよ…ちゃんと言う事聞いてくれればの話しだ…」
それでこないだは裕真、チン○出させられたのかよ;…