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謎の部族
官能リレー小説 - 同性愛♂

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謎の部族 2

記憶がないわりには色々な技は体に染み付いているようだった。
よく考えてみれば、妙だ。
過去が全く思い出せないのに、物の名前や概念それから生きるのに必要な技術は忘れていないのだ。
記憶を抜き取られたというよりも元から記憶自体が無いように感じられた。
試しに拳を作り、前方めがけて繰り出す…
それは明らかに武術的な型であると思われた。
身体だけが覚えているのか?
それとも、身体だけが記憶させられたとでもいうのか?
煮え切らない思いの中、片方の足を空に向けて蹴り上げる…
それにより垂れる双つの珠が、ゆさゆさと前後に揺れた。

逞しい者が雄のシンボルを隠すことなく様々な技を繰り出す、かなり異様な光景に見えただろう。
しかし、俺はどうかしていた。次々と思い出される技の数々に感激し、演武が止まらない。
服を全て盗まれ、まだ犯人が近くに居る可能性も高いというのに。
不意に草が音を鳴らした。俺は身構えた。
突如、草の影から派手な赤色の仮面を被った黒人の少年が転がり出てきた。
仮面以外はなにも身に付けていない。
彼は少し怯えた様子で逃げていく、森の中を駆けていくその姿は黒豹の様だった。
「お、おい!待て…」
俺はその後を懸命に追い駆けた。
自分がこれほどに瞬足に走れることが意外だった。
遠くにあった少年の小振りな尻が、近くまで来ていた。
俺はその尻に向かい飛びかかる。
少年は赤色の仮面を宙に飛ばしながら、前のめりに倒れ込んだ。

俺は少年を押え付け、顔を見る為その身を返した。
少年は目をいっぱいに見開き、微かに震えていた。
それでも力の限り逃げ出そうと暴れる腕を、俺は容易く頭上で拘束する。
豊かに生えた脇の毛が目に飛び込んで来る。
もっと子供かと思っていた俺は、なんだか意外に思い、視線を下部に移す。
そこだけが淡いグラデーションを描く少年のモノは、思った以上に立派だった。
これが勃ったら俺のモノよりも大きいかもしれない?とも思えた。
とはいえ俺は、自分のモノが勃った姿を想像できなかった。
これが勃ったら、覆う皮を喰い破り、中の亀頭がちゃんと露出するのかすら、俺には分からなかった。

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