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魔術師見習い
官能リレー小説 - 同性愛♂

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魔術師見習い 4

だが、目的の物があった場所には誰かがいた。
しかも、それは人間ではなかった。
全身が黒く、長い毛で覆われていて、顔は鼻面が長く口吻は長く尖っている。
その姿を見て、マルコスは狼男だと思った。しかし、何故ここに狼男が居るのか不思議に思う。
魔物と呼ばれている生物を見た事はある。だが、目の前にいる存在は明らかに違うと直感していた。
「何者だ?」
「お前こそ誰なんだい」
その言葉を聞いた瞬間、マルコスはこの黒い生き物が言葉を話せることに驚いた。だが、言葉は通じるのだから、会話は成立するはずだと自分に言い聞かせる。
そしてマルコスが先に名乗ろうとした時、それは先に答えた。
「オレの名前はローゼルドラー」
その名を聞いてマルコスは絶句する。それは伝説の勇者の名前であったからだ。
伝説によると邪悪な怪物を倒した後、世界を救った英雄として崇められている人物。
そしてこの世界の各地に銅像などが建てられて、人々の崇拝を集めている存在である。
その銅像の姿と今いる狼男はどことなく似ていた。
「あんたが……あのローゼルドラー様かい!?」
マルコスは思わず叫んでいた。
伝説の人物の名前を出されては黙ってはいられない。
「様をつける必要は無いぞ」
「そ、そうか……いや失礼した」
ローゼルドラーの言葉につい謝ってしまう。目の前の狼男が本物なのかも怪しいのに。
「ところで、こんな所で何をしているんだい?」
「ちょっと探し物を頼まれて、仕方なくここまで…」
「ふーん、どんなものだい?」
「あぁ実はある砂を探していてね、クリスタルをかざすと識別できるらしい」
ローゼルドラーは興味深そうにマルコスのクリスタルを見つめた。どうやら興味を持ったようだ。

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