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グラディエーターの陥った罠
官能リレー小説 - 同性愛♂

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グラディエーターの陥った罠 1

闘技場の床に開いた穴からグラディエーターがせり上がってきた。その男が手にしているロングソードは刃が極端に鈍くしてある。
それでも斬れないだけで危険なのに変わりはない。
彼の目当ては既に剣を振り回している半裸の女剣士だ。彼女を叩きのめして動けなくなったところを犯せば勝利というルールだ。
しかし、目の前の女剣士は人間らしくしてはあるが実はスライムを固めた化け物でしかない。当然、パワーも技術も人間離れしている。
彼やその後に控える男達は、そんなことは知らずにいた。
人間だと教えられているのだ。このショーの目的は美女が犯される光景ではない。
そのグラディエーターはフリッツァーという名前だった。
フリッツァーは背後でハンマーを抱えていたグラディエーターの男の事を思い出していた。
ダボルという固太りの大男は次のグラディエーターだ、フリッツァーが敗北したり主催の許可があれば即座に投入される。
彼はフリッツァーが無惨に負けて、入れ替わりに出場した自分が女戦士をレイプ出来ると思っている雰囲気があった。フリッツァーはこの悪意しかない下品な企画やダボルに良い気はしなかった。
フリッツァーはまとまった金が必要だったから渋々出場したのだ。
フリッツァーは金につられて騙されたようなものだった。
しかし、大金をちらつかされては引き返すわけにはいかなくなった。
「何かあるなこの戦い…」
女をレイプする戦いに多額の賞金が必要とは思えない。観客は女が犯されればいいのであって、敗北していく男達が多数出る想定の金額なのは歪に感じる。
フリッツァーはまずは女剣士(スライムの擬態であるが)の背後に回り込もうと大きく回り込んだ。
闘技場には石で作られた壁や段差のようなものがいくつか置かれている。それで姿を隠すようにしながら撹乱をしていく。
フリッツァーが様子見で逃げてばかりでつまらないからか、サイレンが鳴り響いた。闘技場の地面が開き、誰かがせり上がってくる。
それはダボルだった。
戦いを盛り上げるために投入されたのだ。男が二人になれば三つ巴の戦いになる。
ダボルは巨大なハンマーを軽々と振り回しながらニヤついている。勝てると思っているからだろう。
だが、彼の装備は獣革のベストに白い褌だけだ。相手が殺傷能力の無い武器を使っているからこそ出来る軽装だった。

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