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森に逃げ込んで
官能リレー小説 - 同性愛♂

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森に逃げ込んで 5

彼はラッパ型の花に歩いていくのだが、目の前でそれは蓋が閉じて貼り付くみたいに封をされてしまった。中の男達が許容人数になったか彼だけが大幅に遅れたので閉じ込め忘れたか、よくわからないがとにかくギンギンに勃起させた大男は森の中に放たれる事となった。

ウィレムは厄介なことになったと思った。
こんな大男が自分のそばをうろついているのは危ないからだ。見つかればどうなるか…。
ウィレムはとりあえず大木の下に隠れた。
その男は花の中に入るという目的を失ってキョロキョロしている。どうしたらいいかわからないらしい。
「あのままほおっておくのも可哀想だな…」
催眠状態で全裸のまま森に放置されていれば命に関わるのはわかりきっていた。
ウィレムはドライな人物ではあったが、流石に死ぬかもしれない人間を放置するほどの冷酷さは無い。
それとなく誘導して安全な場所に連れていくか?だが、この大男が性欲を爆発させたらあっという間に追い付かれて襲われるだろう…。
ウィレムは何か使えそうな物がないか、鞄を探る。上手く相手を正気に戻せるような物が都合良くあるとは思えないのだが。
案の定、鞄の中には着替えの為の数枚の褌と幾らばかりかの銅貨かあるだけで、大男を落ち着かせる物など入っていないのは分かってはいたことだ…せめて護身用にナイフぐらい持ってくるべきだったと今更ながらに後悔する…
ちくしょう…ウィレムは小さく毒づく…
こんなことになるのなら、こんな不気味な森なんかに逃げ込んだりせずに、山賊にありったけの銅貨を差し出しておけばよかったとすら思う…
ありったけと言っても大した額ではない…
安宿に泊まり、パン1切れとワインが一杯飲める程度の微小な額に過ぎなかったのだ…
それを惜しさえしなければ、今頃は何処かの納屋にでも潜り込み、乾燥した藁の上で自慰に耽ることも出来たのだ…と、口惜しさすら感じてしまう…


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