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影の戦い
官能リレー小説 - 同性愛♂

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影の戦い 1

鬱蒼と茂る森の中、一人の少年を囲むように複数の男がそれぞれに武器を持ち構えている。
 男たちは一様に和服のような白い民族衣装に身を包み、全員例外なく頭に尖った耳があり、腰からそれぞれくすんだ黄色の尻尾を生やしている。

「………。」

 その中央にいる少年の着ている服は似ていながら相反するように漆黒に染められていた。それに、尖った耳も無い。
 手には使い古されてボロボロな木刀が一振り、
「どういうつもりかわからんが、ここを荒らしたからには生きて帰れると思うなよ?」
 集団の中から下卑た笑いが起こる。少年を見下しているのだろう。
しかし、少年は全く反応しなかった。まるで聞こえてすらないかのように。
取り囲む男達はその様子が面白くなかった。一人の男が飛び出して斬りつけた。
当然、手加減はしている。少年の着物だけを狙った攻撃だった。
しかし、少年は素早くそれを避けて男をふらつかせた。更にそこに追撃を加える。
その男が着物だけを狙ったように少年も着物をかすめるように木刀でなぎ払っていた。
本来であれば斬れないのだが、男の白い民族衣装はバラバラにされてしまった。
予想以上の剣術に男達はうろたえる。
「強いな…!」
男達は少年一人に全力での攻撃を開始した。
流石に複数相手には少年も押されだし、じわじわと状況が悪くなってきた。
木刀にもわずかだが傷が増えてきた。斬撃を受けていながら折れていないのは男達も不振に思い始めた。
「何が秘術を使っているな…」
男達はますます少年を危険視し、攻撃を激しくした。少年は次第に川の方まで押されていく。
少年は川に転がり込み、ずぶ濡れになった。男達もそれを追って次々と川の中に入っていく。

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