Girls,be ambitious. 9
なんだ・・・
なんなんだ・・・!
頭の中はパニック状態。
どうしたら、いい?
俺はあいつに対してどう接すればいい?
何て言ったら・・・いい?
今はウワベだけの言葉も上手く出てくる自信がない。
今更「そういえば夢で会ってたっけ。」なんて言えるはずがない。
例え言ったところでディープな話をされたらアウトだ。
「はあぁ〜・・・」
無意識に大きな長い溜息が出てくる。
「逃げんなよ!」
掴まれた腕が熱を持つ。
ヤツの体温がリアルに伝わってくる。
蘇る夢・・・
激しく、悩ましく、艶めかしく悶える・・俺・・
それに反応して激しく腰を打ちつけてくる・・青海川・・
翔祐の腰に灼熱の感覚が走り・・熱の線が背骨を駆け上がった。
や!やばい・・・
やばすぎる・・・!
首筋に青海川の熱いフェロモンを感じ、全身に鳥肌がたつ。。
「怖いのか?」
吐息のように耳を掠める言葉・・・
硬直していく俺の身体・・
(やめてくれ!)
喉まで出ているその声を、身体はそれを拒むかのように、発することさえできなかった。
そんな翔祐を青海川は、人気の無い階段の陰に引き込み、包み込むように両手で強く抱き締める。
(ぁぁ・・・)
青海川も緊張しているのか?
熱い息と共に、高鳴る心臓の音が、俺のそれと重なって聞こえた・・
翔祐は混乱の中で、ただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。
それでも昂った自身だけは悟られたくは無く、さり気無く腰を浮かすが、
それも壁に背を押し付けられと逃げることは叶わず、青海川の迫り出す腰がそれを捕らえた・・
(!?・・・うわぁ!)
合わされた青海川のそれは、翔祐と勝るとも劣らず程に・・・熱く昂っていた。
『!!ゃ!!ゃめろ!!』
翔祐は顔を赤く染め、掠れた声を上げた。
その感触は、あまりにもリアルだった。
その生々しさがこれは夢ではなく、現実に起こっていることなのだと改めて思わされた。
重ね合わされ、押し付けられるそれは、翔祐と同じ性を持った者の昂り・・・
紛れも無く"男"の興奮した性器なのだ。
『頼む・・やめてくれ・・』
翔祐の声はか弱く震えていた。現に、瞳は涙で潤み、今にも雫が落ちそうだった。
「俺だって・・俺だって・・始めてだ・・」
(・・・え?)
青海川の小さな声が翔祐の耳を掠めた。
「俺だって、男にこんなことするの始めてだ・・男に興奮するのなんてお前・・翔祐だけだ・・」