Girls,be ambitious. 7
や、でもこいつが引っ越してきたのは最近だし……‥あーもう頭痛ぇ。。
「夢で見てたんだ、ずっと」
「…ゆ め?」
そう言って青海川は小さくため息を吐きながら、近くあった椅子に腰掛けた。
さっきまでの人を小バカにしてるような態度とは打って変わって、物思いに更けるような落ち着いた表情。
(またこいつは俺の鼓動を速めさせる)
「毎日毎日同じ夢ばかり見てた。その中で見たこともない知らない男と会ってた。」
「はぁ…‥」
「別にかっこよくもない普通のやつなんだけど、そいつと会うのがなぜだか楽しみでさ。まあ夢なんだけど。」
曖昧な笑顔を浮かべながら、俺の方を見た。
「え、あ、うん…‥」
「そいつの名前、『篠崎翔裕』ってんだ。」
―
もうーーー
言われていることが非現実過ぎて、思考回路がショートしそうだ。
単細胞デハ理解不能ー・・・
脳みその悲鳴が聞こえてくる。
青海川が転校してきた日から俺は、『あの夢』をみるようになった。
これだけでも摩訶不思議。
しかしながらやつは、俺と出逢う前から『夢』をみていた。
俺と出逢っていた。
俺を知っていた。
これまた摩訶不思議・・・なんてレベルじゃあない。
だってこれ小説の中での世界、いや俺は小説なんて読まないから映画?
なんてことはどうでもよくて・・・
頭から煙を出して考え込む俺をよそに、青海川は話し出した。