Girls,be ambitious. 3
「お前もみてんだろ。」
「な、にを・・・」
ヤツは俺の答えなんて無視して言葉を被せてくる。
「夢、だよ。」
ドキっっとした。
いきなり確信をついてくるか。
ってか・・・
「えぇぇ!?」
こいつも同じ夢みてんの!?
俺たちのやり取りを興味津々に見ていた周りのヤツやは、俺のデカい声にビクッとする。
唯一微動だにしない青海川は
淡々とした口調で続けた。
「俺とお前がセック」
「わあああぁ!」
とんでもないコトを口走りそうになったヤツの言葉を今度は俺が遮る。
「ちょっ、ちょっとお前こっちにこいよ。」
俺は勢いよく椅子から立ち上がり、青海川の腕を引っ張り教室の外へ連れ出す。
(『SEX』なんて言葉を、そうあれは絶対言おうとしてた!)
恥ずかしげもなく堂々と言おうとするヤツの事だ。
もっと恥ずかしい言葉まで平気で言ってしまうに違いない。
それにしても
青海川も同じ夢をみている・・・
どういうことだ?
あの夢はこいつが転校して来た日から続いてる。
しかも、俺も同じ夢をみていることを知ってた・・・
マジわかんねぇ!!
「おい。」
一人考え事をしながらズンズン歩いていた俺は、青海川の存在をすっかり忘れていた。
「どこまで行くつもりだ。」
ヤツの問いかけで我に返った。
腕を掴んでいたことも忘れていた。