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倭国大戦記
官能リレー小説 - 時代物

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倭国大戦記 8

「おう!やってやろうぜ!」
「お待ちください!神器探しはどうするんですか!?」
「そんなの…!」
アキツヒコはスサノオに気取られぬよう声を潜めてカグラの耳元で囁く。
(…結果としてヤマタイ国をツブせるんだから良いだろう。そのプロセスは省略可能だよ♪)
(ハァ…神のお告げに背いて余計な事したりして…どうなっても知りませんからね…?)
ノリノリなアキツヒコにカグラは溜め息混じりに呟く。
「グゥ〜…」
ちなみにユミヒコはまだ寝ていた。



…という訳でアキツヒコ、カグラ、ユミヒコの三人はスサノオと共に彼の治める領地へと向かった。
いまいち事情の解らないユミヒコは首を傾げる。
「僕が寝てる間に一体どういう展開になったの?」
「まあ色々あったんだって…それより潮の香りがするな」
「…あ!皆さん見えてきましたよ」
カグラが指差す先に集落があった。
海も見える。
「あれが俺のクニだ!」
スサノオが言った。
(でかい!!)
スサノオの集落を見たアキツヒコは思う。
集落全体が柵と空堀とに囲われているのはこの時代どこも一緒だが、その規模が殊更に大きく門の傍には巨大な物見矢倉も備えていた。
中には多くの家々が建ち並び多くの人々が行き交っている。
その中央には更に柵に囲まれた部分があり大きな宮がそびえていた。
集落の一方が海に面しており浜には漁に使う小舟のほか、物資や兵員輸送のため(あるいは交易用)と思しき中〜大型の舟も何艘も浮いていた。
つまりここは邪馬台国の“軍港”なのだ。
(俺達のクニとは何もかも桁違いじゃないか!!)
アキツヒコは圧倒される。
本拠地でもない出先機関でこれだ。
こんな強大な勢力を相手に戦おうとしていたのか…。
港では褌姿の男達が何やら作業していた。あれが連れ去って奴隷にした若い男達らしい。
「奴隷にしてはなんだか悲壮感はなく見える」
「作業自体もそこまで酷いものではないな」
「スサノオが嘘をついているってこと?」
「そうであってほしいのもあるけど」
あれだけの騒ぎのなかでしれっと寝ていたユミヒコは全く話についていけないでいる。
「彼等に話を聞いてみようか」
「スサノオが嘘をついているのなら本当の事は話さないと思うし、本当に奴隷ならそれこそ外部の人間と会話はしないと思う」
「なんだかよくわからなくなってきたよ、それにしてもここは褌姿の男ばかりだな」
軍港だから海水に濡れてもいい様に男は皆褌姿なのだろうか?そんなことを思っているとすぐそばのスサノオまでもが脱ぎ始めた。
「お、おい一体何を…」
「ここの奴等がなぜこんな軽装か、わからないわけではあるまい」

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