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若様と年上妻達
官能リレー小説 - ショタ

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若様と年上妻達 2

彼も内心、ちょっとおかしいとここにきて思っていたが、実直な彼も皇帝陛下の命令は絶対だ。
特にこれは皇帝のサインが入る正式な養子縁組及び結婚許可証なのだ。
それが彼にとって全てだった。

「はい、謹んでお受けします・・・」

ティアーナはマリアーナと共に頭を下げ許可証を受け取る。
そうせねば宙ぶらりんで小動物のように縮こまる可愛らしい皇子をこのまま放置する事になりかねないのだ。
女の子のように小さく可愛らしい少年皇子は、後宮から抱きしめっぱなしのぬいぐるみを離さず、泣きそうな顔をしている。
そんな姿を見ていると、我が子のようにティアーナはいじらしくなってしまった。

「アルフリード様、私が妻のティアーナです・・・何卒宜しくお願いします」

ティアーナは身を屈ませてアルフリードに微笑みかけると、アルフリードは少し安心したようにホッとする。

そして進み出たのは2人の美少女たちだ。

「初めましてお父様、ティアーナの長女マリアーナです」
「私は次女のサファーナです、お父様」

次女のサファーナは15歳。
そしてどちらも美しいだけでなく、アルフリードから見れば大人の女性だった。
だけに、年上の美少女達に『お父様』なんて呼ばれてアルフリードは面食らって目を白黒とする。

そんな所も可愛らしく、ティアーナもすっかり破顔してしまったのだ。

「よ・・・宜しく・・・お願いする・・・ぞ」

初めて後宮から出て、結婚するとは聞いたが相手は自分の母親より年上・・・
しかも年上の娘ができると言う状況に、アルフリードの頭も気持ちも追いつかなかった。
しかし、優しそうな女性が家族になることにホッとしたのも事実だ。

「はい、これからよしなに、旦那様」

ティアーナがアルフリードの手を取り、屋敷の奥へと誘う。
こうしてアルフリード皇子・・・
いや、今日よりアルフリード・ディ・サンジェール伯爵となった若君の奇妙な生活が始まったのであった。


アルフリードが婿入りしたサンジェール伯爵領は山と海が近く風光明媚な土地柄である。
エーベラント帝国の真西にあるブレージュ州にあり、帝都からは州都まで馬車に揺られて10日。
内陸の州都から山を抜ける街道を4日程行けばようやく着く辺境と言っていい位置だ。

温暖で斜面を利用したワインやオリーブの栽培が有名で、豊かとは言わないが貧しくはなく、民衆もゆったりとしている。
中心都市マルーシャは港町で、付近のブルージュ州の5つの港湾都市が帝国南北を繋ぐ海路の中継地点となっている。
とは言っても、交易で儲かってる訳でも無く、港の主な産業は漁業である。

そのマルーシャの町を見下ろす岬に、伯爵の居城マルーシャ城がある。
高い鐘楼を備える城は、往来する船乗りから『灯台城』と呼ばれていた。


「さあ、ここが夫婦の部屋ですよ」

ティアーナが自らアルフリードの手を引いて連れて行った部屋が領主夫婦の部屋である。
大きな窓の外にあるバルコニーからは白壁の町並みと穏やかな海が光って見えていた。

「すごい・・・」

片手でしっかりとぬいぐるみを抱きっぱなしのアルフリードも目を丸くした。
内陸の帝都、しかも後宮から出た事が無い彼にとって初めて見る海だった。

さっきまでの泣きそうな顔が一点してきらきらとした顔に変わるのを見て、ティアーナは目を細める。
マリアーナもサファーナも、そんなアルフリードを見て笑みが漏れてしまったぐらいだ。

「私達はいつでも見てる景色なのに不思議ね、お姉様」
「そう言うものよ、私達も都を見れば同じような反応をするかもしれないわ」

姉妹はそう言いながら幼い父親の可愛さに目を細めるのであった。


そして、旅の疲れの上にはしゃいだアルフリードは暗くなる前に眠ってしまった。

「これじゃあ、歓迎の宴もできないわね」

ベッドに腰掛けアルフリードの寝顔を眺めて頭を撫でながらティアーナは微笑む。
子供ぐらいの歳の夫ができて面食らったが、この可愛い寝顔を見ていると何だか癒やされてしまうのだった。

「さて、奥様・・・夫婦の営みはどうするおつもり?」
「それなのよ・・・困った事よねぇ・・・」

そうティアーナに声をかけたのは彼女が信頼するメイド長のエリスだった。
ティアーナより少し年上で幼少の頃から仕えてきた者で、臣下ではあるが気の置けない間柄だ。

「まだ子供なのよ・・・」
「そうです・・・しかし、奥様の歳を考えてくださいな」

エリスの言う事はあけすけないが、貴族にとって重要な事は領地を守る事と子孫を増やす事だ。
そして、皇族を婿に迎えた意味は更に大きい。
その血を受け継いだ子を成す事は栄誉なのである。
娘達で無く自分がその妻となった以上、子を成すべきだがその時間は限られてるのも事実だ。

「手解きならこのエリスも手伝います・・・お嬢様達に良い婿が来るとは限りませんからね」
「ええ、そうよね」

気心が知れてるから互いに遠慮しないで喋る。
だが問題はこの少年だ。
先ほどちらりと見たが、その股間はまだ小さな子供のものであった。

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