PiPi's World 投稿小説

ショタなペット【第三部】
官能リレー小説 - ショタ

の最初へ
 65
 67
の最後へ

ショタなペット【第三部】 67

一方の優花は和己が連れ去られたすぐ後に違和感を感じ目を覚ました。
「ん……和己君がくっついてないと……何だか寂しい……あれ?」
手を伸ばし和己を抱き寄せようとした優花は和己がベッドの中に居ないことに気付く。
「和己君?和己君!!何処に行っちゃったの?」
優花は体を起こす。ベッドの脇には和己の服だけが置いてある。通常なら服かパジャマを着てから起きる筈だ。そもそもこの部屋は和己だけで出入りすることは出来ない構造になっている。
「もしかして……またお姉ちゃんなの?」
優花は服を調えると風花の部屋に向かう。
バタン!
「お姉ちゃん!何で和己君を連れて行くの?また苛めてるんじゃないの?」
優花は風花の部屋のドアを勢いよく開けるとやや怒った調子で言う。
「あ、あの……優花さん……今日は……苛められていません……」
和己が言う。そして風花は
「良いじゃない。まだ和己君は優花だけのものじゃないわ。」
「う……それはそうだけど……」
とそこへ美雪がやって来て
「二人とも如何したの?」
と穏やかに訊く。

二人から大体の話を聞いた美雪は
「あらあら……まあまあ……」
と言っただけであった。しかし、
「あんまり喧嘩するようだと……考えないといけないわね。」
と穏やかに釘を刺すことも忘れない。
「……すみません……」
婚約解消を避けたい優花はすぐさま謝る。続いて
「悪かったのは……私よね……」
と風花も言う。
「ふふ、今回は6:4かしらね。」
美雪はそれだけ言うと
「さ、朝ごはんの準備しなくちゃ。」
とキッチンに向かった。
その後姿を見送った優花は
「和己君、大丈夫?」
と声をかける。
「はい。」
和己はそう応える。
(そっか……今は「お姉ちゃん」じゃないものね……)
優花はほんの少しだけ眉を曇らせたが、
「そう……」
と応える。そこへ
「ねえ優花、朝食まで和己君と二人にして。」
と言う風花。
「和己君は大丈夫なの?」
優花は和己を心配するが、
「今日は風花さんを信じます。」
と和己が答えたので優花はその場を離れた。

(そうよね。たまにはお姉ちゃんも和己君を抱きたいわよね。お姉ちゃんだけじゃなくてママも、お義母様もきっと……口には出さないけど……)
優花はそんなことを考えながら部屋に戻った。

SNSでこの小説を紹介

ショタの他のリレー小説

こちらから小説を探す