ショタなペット【第三部】 17
「ええ、夜は長いですからね〜沢山食べて楽しみたいですからね。」
風花はそう言うとトンポーローを食べる。
「ほら、和己君も早く食べて沢山食べなさい。そんな草食的だから、私に泣かされるのよ。」
「はっはい……」
風花はゆっくり食べるが、そんな和己に風花は発破をかける。和己は風花に黙って従う。
「お姉ちゃんが泣かせる様なことをするのがいけないのよ。」
優花は口を尖らせる。その争いから一旦遠ざかるように
「そろそろデザート貰いに行こう。」
と席を立ったのは香奈である。
甘味も杏仁豆腐やゼリーのような愛玉子(オーギョーチー)、タピオカ入りココナッツミルク、そして皮を剥かれたライチ等も置いてある。
「はぁ〜満足したわ〜。」
「私も。お姉さまと同じです。」
香奈と美雪は満足したようだが、一方でまだ食べているのは風花である。
「お姉ちゃんが食べた分は何処へ消えちゃうのかしら?」
優花は呆れたように言う。
「僕は……もう……限界まで頂きました。」
和己はグロッキー状態である。優花は
「全く……なんでお姉ちゃんは和己君を苛めるのよぉ。」
と文句を言う。しかし、
「え〜?今回は和己君が『もう食べられません』って言えば良かったんじゃないの?」
風花はそう反論した。
「ふぅ。まあ良いわ。和己君、今夜は私がちゃんと守ってあげるからね。」
優花はそう言って優しく和己の頭を撫でた。
「風花、まだ食べるの?」
香奈がそう言うと
「あ、もう良いわ。ここに持ってきたのだけ食べきったら。」
と答える風花。
「そう。」
「ふぅ。ご馳走様。」
風花が食べ終わり、5人は部屋へ戻る。
「あら?」
既に布団が敷かれている。
「2人分はそっちの和室に持って行きなさいね。私達はこっちの和室で寝るから。」
香奈はそう言って布団を動かした。
「まだ8時ね〜。トランプでもする?」
香奈はトランプを持ってきたようだ。
「やるやる〜。」
優花が真っ先に手をあげた。
「僕も良いですか?」
「和己、大丈夫?」
和己を気遣う美雪に和己は
「うん。」
と応えた。
風花と美雪も交えてトランプが始まった。