ショタなペット【第一部】 23
「和己君、朝だよ。」
「……ん…あ、はい!」
「そんなに緊張しなくて大丈夫よ。」
「はい。」
「じゃあ服着て。7時になったら又来るからね。」
優花は服を着ると地下室を出て行った。
「あ、そうだ。」
和己は服を着ようとしたが、手を止めた。添えつけのシャワーで汗を流すことにしたのだ。
ザアァ〜
「ママ、今頃心配してるな。でも、ここで暮らすしかないんだね。」
和己は自分を心配している大好きなママの事を気にするが、優花の家で暮らすことを決心する。
「ママ……」
和己は服を調えながら呟いた。そこへ
「和己君、朝ごはんよ。」
優花が呼びに来た
「はい。」
和己は優花と共に朝食の席についた。
「おはよう、和己君。はいトースト。コーヒーも淹れたわ。」
香奈が和己の世話をしていると
「じゃあママ、行って来ます。」
風花は大学へ向かうところだった。
「風花さん、早いんですね。」
誰にともなく和己が呟くと
「そうね……いつもよりかなり早いわ。」
不思議そうな顔をして優花が応えた。
(もうっ!何よ!あんなに楽しそうに!何で私だけ……絶対今夜は和己君を私のものにして見せるわ。絶対優花なんかより私のほうが良いって体に教え込んでやる。言うこと聞かなかったら目茶苦茶にしてやるわ。)
風花は苛立ち、目をぎらぎらと光らせながら大学へ向かった。その日の講義は殆ど頭に入らなかった。学食でスープをフォークで飲もうとし、階段を2回も踏み外し、同級生に心配される状態であった。
「風花、大丈夫?」
「え?あぁ、大丈夫よ。」
「ちょっとおかしいわ。」
「平気だって。」
「…だったら良いけど。」
「ただいま。」
「お帰り。」
「和己君は?」
「部屋にいるわよ。…お姉ちゃんも気になるんだ。」
「そりゃそうよ。私だって和己君に相手して欲しいわ。今日は貸切にさせてもらって良いでしょ?」
「良いわ。今日はお姉ちゃんが添い寝してあげたら?」
「そうね。」