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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 294

僕のほうは軽く朝食を済ませる。
その間に妹たちと啓くんが職場や学校に出かけていく。

朝食を食べ終え
「伊藤さん、行きますか」
「ああ、それでは、お邪魔しました」
「いえいえ、また是非いらしてくださいね」
お袋が丁寧に頭を下げた。

その姿を目を細めて見つめる伊藤さん…
…やべやべ、この人って相当な女ったらしなんじゃないのか?
「伊藤さん!涼香さんが待っているんですよぉ!」
僕は慌てて伊藤さんの腕を引っ張るようにして、その場から立ち退かさせた。

伊藤さんとともに、車に乗り込む。
「すまない…操さんがあまりに綺麗だったから…」
申し訳なさそうに話す伊藤さん。

…ゆかりさんが出て行ってしまったのが、わかる気がした。

「柏原くんも、大変じゃないかい?あんなに美人のお母さんと妹に囲まれたら」
「うーん…」

「ムラムラするってことは無いのか?」
「ぷぅ!ある訳ないじゃないですか!伊藤さんて女兄妹いませんよね?」
「ああ、分かるか?;伊藤家はずっと男系家族で、男ばっかの中で育ったからな。」
「啓くんも男ですしね…」
「ああ、だから娘が出来たって聞いた時には驚いたよ…」
「ぅえ?娘って…?」
…それって、口が滑ったんですか?

「…あ」
伊藤さんがばつの悪そうな表情になった。
やっぱり、うっかり出た失言だったのか。

「…言っちゃったな。しょうがないな」
「どういうことです?」
「青山家の奥様…涼香…最初は、俺の彼女だったんだ…」
…やっと、ひとつの謎が繋がった瞬間だった。

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