あきらめよう。



そう思ったのに………。




【恋×友達＝片思い?】




いつもの事だと思った。



フラれてはまた違う人が好きになり、
またフラれては違う人が好きになる。



ほんとにふざけた話だ。




でもそれ＝(イコール)その人の事がそれほど好きじゃなかったって事だったのかなー・・・・なーんて。笑



でも・・・・・

今度はほんとに好きな人を見つけたのかもしれない。
彼女の名前は山野藍(やまの・らん)。
彼女との出会いは突然訪れた。それは元彼にフラれた次の日にやってきた。



「ごめんなさい。わかれてほしいの…」
「………いいよ」

これで高校生活で三回目の経験だった。いつも一方的にわかれを告げられる。僕は恋愛することに向いてないのだろうか？
最初は傷ついたものだが、三回目と経験も積めば自然に耐性もついてくるみたいで、今回はあまり傷つかなかったのだった。
教室に戻ると同級生達がまるで可哀相な物を見るかのような目で見て来た。
どっちかというとこれが一番辛いわけで…

こら…そこの女子軍…にやにやしないでくれ…


「あはははははは！！！お前またかよ！哀れだなぁ！」


また僕がフラれたと知った悪友は大声で笑いながら、僕の背中をばんばん叩いてくる。


「まぁ…付き合っていたけど、本当に好きか？と聞かれたら悩んでた相手だし…あんまり気にしてないよ。」

「あははははは！お前その台詞前も言ってたじゃないか！」

ちょっと赤面…

こんな程度の低い負け惜しみしか口から出て来ない自分が情けなく思える…


「…とそれよりも…和人…お前、恋愛下手なんじゃないか？」


落ち着きを取り戻したのか、悪友が真剣な顔で聞いてきた。
ちなみに和人とは僕の名前。鷹島和人(たかしま・かずと)が本名だ。


「やっぱ…長続きする彼女が欲しいよな？」
「そりゃ…僕だって好きで三回も回数重ねてるわけじゃないんだし…」