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強くあるために…〜祐介と美紅〜
官能リレー小説 - 純愛

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強くあるために…〜祐介と美紅〜 3

堪らなかしかった。
拘束された手首が上にあげられ、脇の茂みがレンズにとらえられた。
祐介は、此の上ない恥ずかしさを感じながらも、しなだれた自身を丸々と晒し、
それでも美紅の向けるレンズから少しでもモノを隠そうと、身を捩る・・

「だめぇだぁよぉ〜、ゆ〜すけ!ちゃんと見せてくれなきゃ〜」

「テメー!ざんけんなよ!」
祐介は怒りを露にし、凄んでみせる。

それでも美紅は、お見通しだった。
ネクタイの拘束なんてそんなもん、祐介が振り解けない訳がないことを。
脚を使えば、蹴り逃げることだって、簡単にできることを。

『いやだ!やめろ!』と言っておきながら、立てたヒザを微妙に広げ・・・
レンズの丁度いい位置に、ソコを向けていることを・・・
そんな祐介の被虐的な一面を、美紅はちゃんと分かっていた・・・

多くの男が女に対して、M的要素を期待するのを、美紅は知ってはいた。
ネットで隠れ読んだ投稿官能小説の大部分は、女が男に組みひしがれるものだった。

それでも、男にだって被虐的なことに興奮する部分を持っているのも、分かっていた。
それと同じ様に、女だってサドヒスト的要素を持っていない訳もなかった。


美紅にとっては、一つ歳上の祐介ではあるが、身体の上では、美紅の方が長けていた。

美紅は祐介の知らないところで、祐介以外の男と寝てきたのだ。
それは拙い祐介に不満を抱いたりとか、自分が女としての極致を味わいたいとか、
ましてや別の男の身体に興味があったというような、そう言った自分本意な思いがあった訳では無かった。

純粋に祐介に悦んで貰う為だけに…
その経験を踏む必要があると、思ったに過ぎ無かった。

現に経験を積むに従って、どんな男の中にも、被虐的な性の一面が潜んでいることを知ることが出来た。
そしてその被虐性は、草食気質の強い祐介には、最も見合った性技の一つだったのだ。
それが分かったことだけでも、祐介以外の男に抱かれたことに対して、美紅は後悔はしていなかった。

ところが、祐介本人は自分自身にそんな性癖が潜んでいようとは、今だに気付いてはいなかった。

“嫌だ…やめてくれ…” 
と口に出していながらに、先走りを溢れ出し…カリ高の窪みを強めていく…
そんな自分が、他の男以上に被虐性が強いと言うことを分ってはいなかった。

それを認識し、美紅が自分にとって掛け替えの無い女であると分かるには、
祐介は余りにも女との経験が…少な過ぎた。

この時の祐介は、自分が歪んだ性的趣向の持ち主だということを、知る由もなかったのだ。
それには美紅にも、問題は無くも無かった。
美紅だけが祐介の性的な部分を独占し、AV観賞する暇さえ与えない・・
それが裏目に出たと言えば、そうかもしれなかった。

盛ん期の男子ならば、レンタルアダルトコーナーで時間を潰し、
自分の好みの女の子や、自分に合った趣向を見つけ出していくのが普通だった。
その段階を踏んだ上で、美紅と結ばれてこそ、美紅の努力も報われた筈だった。

しかし祐介は、性的な段階を幾つも飛び越えて、美紅と結ばれてしまい、
性的な妄想を抱けるほど、精子を溜めておくこともできず、
毎夜のセックスで、オナニーすらできない状況下の中で、
自分の本来持った性的趣向を、美紅が実践してくれていることを
分かれと言う方が、無理な話しではあった。

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