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強くあるために…〜祐介と美紅〜
官能リレー小説 - 純愛

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強くあるために…〜祐介と美紅〜 2

それでも毎日、家にやって来る美紅のおかげで
ネットで購入したAVは、今だ観れてはいなかった。
今夜2人で観ようと言えば、美紅は喜んで観るであろう。
AVの体位を真似て"実践しよう!"と美紅が言い出すのは容易に想像はできた。

そんなこと、したくはねえ...

いつからだろう?
祐介が美紅とのセックスに疑問を感じ始めたのは..。

祐介とて健康な男である。
ヤレばヤッタで気持ちよく、最高の悦楽に浸ることはできた。
それでも肉食とも思える美紅の欲情の前では、どうしても祐介が受け身を取らざるおえなく、
それ故に、自分本来の"男の性"を出し切れてはいないような、そんな気がしてならなかった。


女の性欲には果てがない・・・
そんな何処かで聞いたような台詞を、祐介は身を持って体現していたのだ。

それは、同年代の男子にとっては夢のような話しで、
そんなことで悩んでいるなど、贅沢千万、男の風上にもおけない奴だと、罵倒されることは分かり切っていた。

誰にも言えなかった。

「祐介君は若いから仕方ないけど、美紅は女の子だから、少しは控えてちょうだいね・・」
美紅の母親に言われた言葉・・・
親は子のことなど、何一つ、分かってはいないのだ・・

自分の親も含め、世間の奴らは皆、
俺が好きモンで、エロ男で、ギンギンの肉食系で、精力絶倫の絶えず我慢できないスケベ男・・・
そう思っているに決まっていた。

勘弁してくれよ・・・

それなのに・・・そんな風に思っているのに・・・
今日も祐介は、1週間ぶりの美紅の愛撫を、その全身に受けていた。

その日、部活から帰った祐介の部屋で、既に美紅は待っていた。
「おい。どうやって入ったんだよ?」
「祐介のご両親、旅行に行く前に『祐介をヨロシク』って家の親にカギ、置いていったのよ」

(おいおい・・・子の心、親は知らずって、このことかよ・・・(^^;)

「ヨロシクって言われちゃあ〜仕方ないでしょ?」
美紅は祐介に向かい、意味深なウィンクをして見せ、ベッドに座った祐介の背に抱きついてきた。

(ヨロシクって、そういう意味じゃねーだぁろーよ・・・(^^;))

美紅は自分の胸を祐介の背に押し付けながら、首筋をペロッと舐め上げる。
「おい・・ちょっと待てよ。部活してきたから、シャワー浴びたいんだけど・・」
「構わないよ。祐介の汗の臭い・・美紅は好きだぁもぉ〜ん♪」

(構うのは美紅じゃなくて"俺"なんですけど・・・・(^^;)

そんな祐介の思いなど、美紅に通ずる筈もなく・・
「へへっ!久しぶりにゆ〜すけとえっちできるっ♪」と、声を上げた美紅は、祐介をベッドに押し倒した。
 
抵抗する訳でも無く、祐介は仰向けに倒れ込み、
されるがままにベルトを解かれ、チャックを下ろされる。
まだ力を持たない、もっこりを指で弄られながらも、
祐介は自ら腰を浮かせ、ズボンを脱がすのを手伝う・・・

それはここ何回もの、祐介と美紅の決まりきった、始まりのパターンだった。

祐介は天井を眺め、蛍光灯から伸びるスイッチの紐がクルクルと円を描くのを見ていた。

・・始めた頃は、こんなことは無かったと思う・・

ちゃんと男である祐介が美紅を組み倒し、祐介リードで総べてを進行できた。

祐介が、先にシャワーを浴びたいと言えば、美紅は忠犬のように祐介を待ち、
気分が乗らないと祐介が言えば、文句も言わず"オアズケ"できた。

いつからこーなっちまったんだよ?・・・

祐介は、世間でよく聞く、
新婚にも関わらず、なかなか帰ろうとしない夫の気持ちが、なんとなく分かる気がした。

忠犬だった筈の美紅は、今ではただのオシャブリ犬に成り下がり、
祐介の言うことも、聞いてはくれなくなった。

最近の美紅は、祐介を直ぐさまに興奮状態へとは誘わず、ゆっくりと時間を掛けて、弄ぶのがお気に入りパターンだった。
この際の祐介のもっこりは、美紅のただの玩具と化すのだ。

確かに客観的に見ても、親指程の牛の乳首のような品が、弄りと共に力を増し、伸びていくその姿は、面白いというのも分からなくはないが、
その変化を動画に納めるのだけは、止めて欲しかった。

セックスの途中でその画像を見せられても、ナルシストでもゲイでもない祐介は、ただただ恥ずかしいだけなのだ。

「頼む!レンズを向けるのだけは、ヤメてくれよ!」

そんな祐介の願いなど、聞き入れられる訳はなく・・・
手首を制服のネクタイで・・・縛られるだけだった。

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