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海と、女体の誘惑
官能リレー小説 - その他

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海と、女体の誘惑 2


――にも、関わらず。

「(どうして、懲りもせずにまた来てるんだ……俺は)」


前回から、月が明けた8月初旬。
貞晴は、先にトイレを済ませてくると言っていた修を待ってただ1人、浜辺に似つかわしくない苦笑いを自嘲気味に浮かべるばかりだった。
実際に来てから後悔する辺り、前回から何も学んでいない感が悲しい。
修について尊敬する部分を挙げるとすれば、とにかくメンタルの強さである。
あとは何だかんだ、口が上手いところか……。

「もう1回だけチャンスをくれ! 次こそは、上手くやってみせるから」

彼は懲りずに、またもや貞晴を海に誘ってきたのだ。
2回目はもう勘弁、と言いたいところであったが、修の「今度は収穫がまた無かったら、旅費は全部俺が持ってやるからさ!」という彼の提案に、結局乗ってしまったのだ。

一応、海に行って良かったことが何も無い訳ではないのだ。
少なくとも若い女の子の水着姿は何人もいて、それらをじっくり眺めて堪能することだけはできたのだから……。
中には、素敵なおっぱいの膨らみを持つビキニ女子が何人もいた。
なので、タダでもう一度その機会を貰えるというのは、そう悪い話にも思えなかった。

それに彼のこの発言には、自信の裏打ちでもあるようにも感じてしまう。
もし本当に、女の子と仲良くなれる“出会い”がもたらされるのなら、それはもちろん貞晴にとっても嬉しいことこの上無いと考えてしまった。

そんな時、修が何かに誘われるように歩いているのを見かけた。彼はそのまま人気がないところに向かっていく。
「一人で待たされるこっちの身にもなれよな」
貞晴は修を追った。
だが、修はどんどん怪しげな所へと突き進んでいく。まるでなにも見えていないかのように。
「そっちに行かないほうがいいわ。」
後ろを見るとビキニ美人女子に腕を掴まれる。
「え?なんでですか?」
「いろいろ、よくない噂があるからよ。」
「どんな噂ですか?」
「神隠しにあうとか、海でおぼれて死んだひとたちの幽霊がたくさん出るとか。幻覚を見るとか。まあ、いろいろね。」
「だからって修を放置するわけにはいかないよ」
「それはさっきの人?」
見ていたのならなぜ止めなかったのだろう…。
幽霊は怖いがとにかく修を連れ戻したかったので早足で歩き始める。少し遅れて女もついてくる。
「幽霊が出るわよ」

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