PiPi's World 投稿小説

幻に終わったアンケート/彼女たちのその後
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 1
 3
の最後へ

幻に終わったアンケート/彼女たちのその後 3

長い坂道の上から転がってきているというのに、よく今まで中身をばらまかなかったものだと感心する。
そのままにして置くわけにもいかず結局中身を見てしまうことにした。もしかしたら貴重品が入っているかもしれないからだ。
トランクの鍵はかかっていない。留め金を外すとすぐに蓋が開く仕組みだ。
トランクの中は大量の本で埋め尽くされていた。どれもこれも古書店に持っていけば5千円以上しそうな本ばかりだ。
そして最も気になったのは、トランクの底にぽつんと置かれた一枚の紙切れだ。
その紙には大きくこう書かれていた。
『僕は無実である』と。
一体どういう意味なのだろうか?
このトランクの持ち主は、まだ近くにいるかもしれない。
しかし探すにしても手がかりが少なすぎる。これだけの量の本を置き去りにしていくのだから相当な変わり者であることは間違い無いのだが…。
こういう事は警察に任せればいいし、自分が探す理由も無いのだが、なぜか放っておく気にもなれなかった。
僕はこの大量の本を持って家に帰ることにした。
その夜、僕は不思議な夢を見た。
何故か僕が殺虫剤を手にしてゴキブリを追いかけている夢だ。そのゴキブリは異様に大きく、そして虹色をしていた。いつも見る普通のゴキブリのイメージとは完全にかけ離れている。


,
の最初へ
 1
 3
の最後へ

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す