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動乱
官能リレー小説 - その他

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動乱 2

俺は持っていたトランシーバーで生存者がどこかにいないか呼びかけ続ける。
「おい!誰かいないか!いたら応答しろ!」
トランシーバーからは応答はなく砂嵐の雑音しか聞こえてこなかった。
部下の女性が不安そうな顔で俺に話しかけてきた。
「みんな、どこに行ったのでしょう。」
「わからない。ただ出血はしていないようだ」

なにかがひとまとめにされて落ちていた。
それは複数の軍服だった。どれも男物ばかりで、見たことのある服もあった。
「これは萩元のだな。どうして服だけが…?」
服だけではなかった。下着すらも散乱していた。まるで何者かに襲われて衣服を剥ぎ取られたように。
その時、俺はあることに気づいた。
「おい待てよ……」
この惨状。そしてここにあった無数の軍服と下着。
もしや……。
俺は自分の考えを確かめたくて、辺りを見回した。
すると、すぐ近くにある茂みから音がした。俺は咄嵯に銃を構えた。
「誰だ!?」
茂みの中から現れたのは一人の少年だった。彼はこちらを見て驚いている様子だった。
俺はすぐに銃を下ろさず彼に問いかけた。
「お前はここで何をしている?ここは危険だぞ。早くここから立ち去れ」
しかし、その少年は怯えるどころか逆に俺のことを睨んできた。
「なんでそんなこと言わなくちゃいけないんだよ!それよりおじさんたちこそ何者だよ!いきなり現れてさ!」
俺は驚いた。なぜこんな状況なのに目の前にいるこの少年は落ち着いていられるのか。
まるで俺達の方が不法侵入でもしているかのような怒りようだ。
俺は面倒だと思った。とりあえずは下手に出る。
「俺達はレジスタンス組織『グエリダの硝子』なんだ」
「グエリダとはなんだ?それがおじさんの名前なのか?」
更に面倒な質問をしてきた。
「グエリダってのはな古代語で『影に生きる者』という意味だ」

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