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奇跡の男と牝奴隷たち
官能リレー小説 - その他

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奇跡の男と牝奴隷たち 2

地下階は大広間になっていて、広間のあちこちに香炉が置かれ、煙が充満している。
女隊長は息を止め、目を細めて煙のむこうで淫らな行為に耽っている人影たちを睨みつける。
まだ上の階の騒ぎには気づいていないようだ。
女隊長は唇を噛んで階段を引き返した。
今、踏み込めば女隊長も、客や景品にされた女たちと同様に、甘ったるい匂いの毒煙に酔わされてしまうだろう。
(こんなものまで持ち込むとは、豚野郎め!)
上の階にいた客たちも捕縛され、屯所へと連行されていった。
朝には地下にいる客たちは毒煙の解毒薬を飲んでいるだろうから、千鳥足で上の階へやってくるはず。景品にされた女たちは解毒薬は与えられていないので、疲れきって、また香炉が焚かれるまで眠り込むだろう。
「客は上がってきたら捕縛。三人は残り、景品にされた女性たちはそのまま残して僧侶たちを待て。危険だから地下へは絶対に行くな」
捕縛された客数は三十四名、賭博場の経営者と従業員十九名、景品にされていた若い女性たちは八名。
「牝狐、許さねえぞ。今すぐここから出せ!」
取調室の牢部屋で賭博場の経営者の中年男が女隊長に叫んでいた。
「黙れ、豚。他の街で許されても、この街では貴様らの好きにはさせない」
媚毒の煙を嗅がされ続けた女性たちはすでに壊されていた。毎晩、媚毒を嗅がされていた時刻なると欲情の発作を起こして、自慰を繰り返し、犯してとねだる肉奴隷とされてしまった。
後日、失踪した妻や娘を警備隊に探索を依頼していた者たちは、賭博場の経営者を処刑してほしいと嘆願書を街で署名を集めて提出した。
人口五百人ほどの街がほとんどで、残りは王都がずば抜けて人口が多く、あとの残りは小村である。
二百人以上の住人の署名を集めることで、その街の領主を裁判長とする審議会による裁判が行われ、罪人を都市ごとで裁くことが許されている。
通常は罪人は王都に連行されて裁かれるか、王都からの使者によって罪人の処罰が決められる。
賭博場の経営者の豚野郎ナバルが、牢に勾留されていても強気なのは、王都からの使者が来れば罰金刑で済まされて釈放されると思っているからだ。

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