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女子学園の調教師
官能リレー小説 - その他

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女子学園の調教師 3

「へえ…」

少し驚きながら返事をしていると、彼の側に美術担当の先生が現れた。

「あ…お話中すみません」
「はい?」
「杉本先生、すみませんが…手伝って貰えますか?」
「はあ…何をですか?」
「旧校舎にある資料を運びたいので…」
「分かりました」

そう返事をすると杉本は席を立ち上がる。その時原野が杉本に声を掛ける。

「気を付けてね、旧校舎って…たまに霊が出るって噂だから…」
「え…本当?」

杉本は幽霊とかの話は苦手だった。
彼は美術の先生と一緒に新校舎の隣にある旧校舎へと向かう。数年前まで使われていたが…耐震補強が低く、学校の至る所が劣化して来ている事から。隣に新校舎を建てる事に決まったのだった。
噂では…それ以外にも、幽霊の目撃情報や…旧校舎内で不可解な死を遂げた生徒が居る…と言う噂もあった。
旧校舎の美術室に入ると…美術の先生が資料を探し出す。後ろで見ていた杉本は、耳元でシュルシュル…と言う音に気付き周囲を見渡す。

「どうなされましたか?」

不思議に思った美術の先生が杉本に向かって言う。

「ん…?何か、今…音が聞こえたのですが…?」
「気のせいでしょう…」
「そうですか?」

そう言われて杉本は、美術の先生から色々な資料を受け取る。
壁際に来て、段ボール箱が積み上げられた場所で立って待っている時だった。突然、後ろからドンッと大きな物音共に段ボール箱が落ちて来た。

「うわッ!」

杉本は段ボール箱の下敷きなった。この時…不思議な黒い影が彼の背中から体の中へと入り込んだ。

「先生…大丈夫ですか?」
「あたた…何とか大丈夫です」
「気味が悪いから出ましょうか…」
「そうですね…」

そう言って二人は旧校舎から出て行く。
職員室に戻った杉本は、その日…他の先生達に飲み会を誘われたが、それを断りアパートへと帰宅する。
気分が悪くなった彼は、解熱剤を飲んでベッドの上で横になった。
しばらくすると…彼は全身が痙攣を起こし、激しい激痛に苦しむ。

「ウ…グワアァ…」

胸が苦しく、息が出来ない状態だった。彼は救急車を呼ぼうと、枕元に置いてあるスマホに手を伸ばすが…上手く掴めず、そのままベッドから転げ落ちる。
しばらく息悶える感じでヒクヒク…と動いていたが、その動きも完全に停止してしまう。
数分後…彼は何事も無かったかの様に起き上がると…洗面所へと向かう。
水道水で顔を洗うと、彼は鏡に映った自分の顔を見てニヤァ…と不適な笑みを浮かべて、自室に戻り教材が入っている鞄の中から、生徒達の事が記載された名簿を取り出しページを捲る。

「ふふふふ…どれも可愛い子達だ、よし…片っ端から窘(たしな)めて行こう…」

杉本の体に取り憑いた物は、不気味な笑みを浮かべながら言う。

~現在

一日の授業が終えて、皆帰り支度をしている中、教材をランドセルに詰め込んだ赤嶺結菜は、ランドセルとバックを持って教室を出て行こうとする。それを見ていた他の女子達が嬉しそうな笑みをしながら彼女に声を掛ける。

「そう言えば結菜ちゃん、今から先生とお見合いだったね」
「羨ましいな…」
「私も先生と二人だけで話をしたいのに…」

それを聞いた結菜が微笑みながら…

「お先にね」

と、ひと声掛けて教室を出て行く。

彼女は廊下を小走りしながら指導室へと向かう。一階にある指導室の部屋を開けると…まだ杉本が来てなくて結菜一人部屋で待つ事にした。
細身で品やかな身体…長い艶のある黒髪を垂らし、大きく円らな瞳をしている少女は、パイプ椅子に腰を降ろして、バックの中から読みかけの本を取り出した。

外ではクラブ活動や、下校時間まで遊んでいる女子達の声が聞こえる。
しばらくして…後ろから部屋を開ける音が聞こえ、結菜が振り返ると杉本が名簿を持って現れた。
杉本は扉を閉めると結菜の側を通り、机を挟んだ向かい側のパイプ椅子に座る。

「お待たせ」
彼はにこやかな表情で声を掛ける、そして…結菜が手にしていた本を見た。

「ほお…『赤毛のアン』を読んでいるのか…」
「はい、親に勧められて呼んでいます」
「なるほど…その本を読むのなら、シェイクスピアの本を読んでから、もう一度読むと面白いぞ」
「それは…?」

「作者がシェイクスピアが好きで、物語の中にそれをヒントにしている箇所が散りばめているからな…」
「そうなんですか…」
「あと…物語の舞台になっているプリンスエドワート島は実在するけど、アボンリーと言う地名は架空の村だよ」
「へえ…初めて知りました」

杉本の話に結菜は興味深々で聞いていた。

「その本を読むなら、他にも『小公女』や『アンネの日記』とかも読むと良いよ」
「分かりました」

結菜は嬉しそうに返事をして本をバックに入れる。

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