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天才幼女留学生の誘惑
官能リレー小説 - その他

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天才幼女留学生の誘惑 17

隣を並んで歩くメアリーが俺の手を取って指を絡めて握ってくる。
いわゆる恋人つなぎってやつだ。
腕を絡めてくるよりも股間を気にする心配はないし、何よりうれしい。
メアリーも上機嫌でたまに鼻歌が聞こえてくる。

「ペンとスケッチブック、お弁当も持ってくればよかったかな」
「この辺で自分で何か描きたくなった?」
「なんか、インスピレーションが沸きそう」
「それは、また今度にしようか」
「うんっ」

この美術館と公園は、俺たちの地域ではデートコースとしても定番で、若いカップルも何組か歩いている。
長年連れ添ったと思しき老夫婦や、休みだから家族連れの姿もある。
その上天気もほがらかで、とてもいい雰囲気だ。
いつも変わらないでいてほしい、平和な光景だ。
幸せな気持ちで歩いているうちに、俺たちは美術館の前まで来ていた。
昭和初期に建てられた鉄筋コンクリート造りの、古き良き時代を今に伝えるような品のいい建物が俺たちの来た道の左手に建ち、現代的な機能的で独特のデザインの建物が右手に建ち、互いの正面玄関が向かい合っている。

「あれが美術館ね。二つともちょっと変わった建物ね。でも、どちらも素敵です」
「ああ」
「左の建物は昔の良き時代って感じがして、どっしりとしたいい建物ね。右のはもっと新しいのね。独特のセンスが感じられて、面白いね」
「左側の本館は1930年頃に建てられたもので、当時は学校だったんだ。20年ほど前にここが公園になった時に学校は新築して移転し、建物を美術館に流用したそうだよ」
「そうだったんですね。当時のモダンな雰囲気が伝わってきます」
「右側のはここが公園になった時に建てられた多目的ホール兼別館で、イベントなどはこっちで行うんだ」
「中はどんななのかな?作品もだけど、建物も見てみたいです」

メアリーが建物にまで目を輝かせている。この地域の名所なんだけど、これほど喜んでくれて俺も嬉しい。

「ここだったら大丈夫だよね?」
「うん?何をするつもり?」
メアリーが急に不思議なことを言ってきたので思わず首を傾げたくなった。さっき痴漢がどうとか言ってたしまさか野外…なんてあり得ない妄想が起こりそうになって焦る。

「よいしょ」
メアリーは自分のスマホをカバンから取り出して建物を撮影し始めた。そういうことか。なんていらん妄想をしてたんだ俺。
それにしても写真を撮りたかったならもっとちゃんとしたカメラを持ってくるべきだったかな。


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