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BR42bis
官能リレー小説 - その他

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BR42bis 8

秀仁は、どうやら判断は正しかったらしいと思う。
詠子と茉莉が一緒に行動できてるからには、「取りあえず一緒に行動する」というような選択は失格にならないと見たのだ。
まだ寝首をかかれる危険は残るが。

「取りあえず…取りあえずだからね」
「詠子…神楽くん…」

不承不承な声の詠子と、明らかに安堵した茉莉。
詠子はクラスの女子のリーダー格だった。それだけにこういう時も自分から先頭に立って友達を守ろうとしたりするのだろう。

「ねえ、この島にはあちこちに道具や食べ物はあるみたいだけど、お互いに何を持ってるか見せ合わないか?」

「何よ…個人情報を探りたいの?」
「違うよっ…どんな道具持ってるかでこの後どうすべきか何ができるか、違ってくるだろ?だから…」

警戒する詠子に、慌てて秀仁は説明してバックパックを下ろす。
自分の持ち物を開示しだした。

「私は…こんなの…」

詠子を抑えて事態を静める為か、茉莉も自分のバックパックを開いて中身をだし始める。
携行食料を出し、救急キットを出し、前を見ると茉莉も同じような物を出していた。そこで迷う秀仁。

「今から見る物で慌てないで欲しい…」

ディルドも恐る恐る出す。刃物を見てどう反応するか解らないので、先にこれを出して様子を見ることにした。
怒り出すか?と緊張するが、拍子抜けしたような、そんな反応が二人から返ってきた。

「そっちにも、あったんだ」
「えっ?」
「私達も、そういうのが…」

茉莉がものすごく恥ずかしそうに顔を赤らめて、斜め下を見ていた。
詠子がゆっくりと差し出す手には、秀仁が持っているのと似た、女性ユーザーを想定してそうなデザインのディルド。その手は震えているようにも見えた。
恥ずかしさを押し殺す、怒ったような小さな声で詠子が告げる。

「その…持ち去っておかないと誰かが悪用しそうだと…思った…から」
「こんなところだからね。何があってもおかしくないよ」
「……」

互いに黙ってしまう。空気を変えようと、秀仁はとっさに思い付いた事を口にした。

「ところでさ、何か寝具って持ってる?」
「ひょっとして、無いの?」
「どうしてか、僕の開けたケースには無かったんだ」


「ケースごとに中身は違うみたいね…私達はあったよ。それにテントも」
「予備も兼ねて持ってきたから」

茉莉はその言葉を口にしつつ、自分の毛布を出した。
詠子も毛布を差し出す。
合計三枚あるのを見て、期待を滲ませて秀仁は問いかける。

「いいなあ…毛布、一枚もらえないかい?」
「い…え?」
「ちょっと待って」

いいよ、と言いかけた茉莉を詠子が止め、詠子はちょっと考え込む。

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