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BR42bis
官能リレー小説 - その他

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BR42bis 9

「持ってるディルド、全部渡しなさいよ」
「ディルド?」
「そうよ。毛布と交換!」
「詠子?」

詠子は真っ赤になって強い口調で要求してるが、恥ずかしさ故らしく視線が秀仁を向いていない。
茉莉は懸念するように秀仁と詠子を交互に見る。
何かに思い至った茉莉。

「詠子…ひょっとして」
「…違うわ!私達に使われないように回収するのっ!」
「いいよ。それで僕を信じて貰えるなら」

慌てて否定する詠子に、5本あったディルドを全部差し出した。

受け取った詠子がやや気を抜いた。
だが性具を手にしてやはり恥ずかしさが増大したようだ。

「何というか…手にしてみると…」
「詠子…もう片付けようっ!」

思わぬ強い口調になった茉莉の声音は、それが恥ずかしさが産んだものであると物語っていた。
恥ずかしがりつつ秀仁をちらちらと見るふたりを秀仁は可愛いと思い、意外と僕も余裕あるじゃないかと内心で軽く驚いていた。

「詠子…神楽くんをとりあえず信じようと思う」
「そうね。とりあえず…ね」
「本当かい!?ありがとう!」
「いい?今すぐ私達を殺す気は無いみたいだけど、変な事したら即殺すんだから!」
「ああ」

今は、それでいい。そう思うだけで秀仁は嬉しくなる。

「これからどうする?」
「身を隠した方がいいのかな?」
「それが良いかもしれないわね。ここだと襲われるとまずそうだし、まず荷物を片付けよう。その間に他に思いついたら言うってことでどう?」

取り急ぎ、それぞれの荷物を片付ける。
事態が動くのは、荷物を片付け終えた直後だった。

ズシ…ズシ…

「何?」

茉莉が不安そうな声を出す。

「熊?それとも…」
「下がって!」

言うと同時に秀仁は一歩前に出て大きめのナイフを出した。と言っても生き物を相手に振るった事などない。女の子を守らねばと言う一念がそうさせた。
身構える秀仁。自分の心音と鼓動が、まるで熊の鼓動ででもあるかのように大きく認識される。
直後、木々の影から相手が姿を表す。
のっそりと四足歩行する、薄茶色の生き物。だが、猪でも熊でもない。まして鹿などの草食獣でもない。

「あれは…雄!?」

雄…それは、今世紀になって世界各地に出没するようになった新種の生命体。
山林や密林など、あちこちに存在し、大きさは人間程度の者もいれば象ほどの大きさの者まで存在する。
基本的には草食中心の雑食だが、人間を含む哺乳類や爬虫類といった有性生殖する動物を襲う。
襲われた動物は雄の象徴たる男根によって貫かれ、貫かれた動物は95%以上の確率で妊娠する。
真に恐るべきは牝や女性だけでなく、牡や男性であっても雄に犯される。
牝や女性が妊娠させられるのはもちろん、牡や男性は雄に犯されると疑似的な子宮が体内に生じ妊娠してしまう。

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