PiPi's World 投稿小説

幻影
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 2
 4
の最後へ

幻影 4

結衣は顔をほのかに赤らめ、コクンと小さく頷いた。

夜になれば賑わうだろう裏通りだが、今の時間はビルの隙間風が少し冷たく、人通りもまばら。
真昼間から使うとは思わなかった場所に、結衣と2人で入る。
結衣は可愛らしく手をぎゅっと握っていた。

部屋まで待ちきれずに、エレベーターの中で背後から抱きしめ、そっと胸を揉んでしまう。
「あぁ…っ、早い……です、ぅ…」

「待ち切れないんだ…」
久しぶりに触れたその女性ならではの柔らかい感触…

結衣を亡くしてからは、どんなにいい女から言い寄られきてもどうしてもその気にはなれなかった自分が嘘かのように、僕はこの結衣に瓜二つの結衣に興奮してしまっていた…

エレベーターのドアが開くとそのはやる気持ちを必死で抑えながら部屋に向かう。
結衣の腰に手を当てながらその部屋の扉を開け…

「結衣…!」
ギュッとその身体を抱きしめる。
「ああ…豊さん、豊さん、あったかいです…」
潤んだ瞳。その顔を見つめながら唇を重ねる。

僕にとっては、自分からするキスだって久しぶりだった…
まあ同じ大学に通う瑞希からは無理矢理に重ねられたことはあったけど、あれは自分の意志ではなかったのだから…

結衣の厚い唇を充分に味わい…
そっと舌を挿入させていく…
結衣は自分から誘っておきながら、ちょっとそれに戸惑った様子で身を固くする…

優しく長い黒髪…本当はウィッグなのだけれど…その髪をなでながら、結衣にリラックスして、とささやく代わりに撫でた。

「ん…んく、んふっ、ん、んーっ!!!」
必死に僕についていこうとするさまが可愛らしい。
僕の方が年上なのだから主導権はもっていたい、余裕を見せよう。

「んはぁ…ふぅう…」
唇を離し表情をうかがう。
結衣の視線は蕩け切っていた。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す