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幻影
官能リレー小説 - その他

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幻影 20

「いいんですよそんなこと…豊さんがどんなお家で生活しているのか、ただ見てみたいんです…」

「それは構わないけど、僕は実家だぜ…」
こんな結衣そっくりの結衣を連れて帰ったら、お袋は度肝を抜くなぁ;…

「それは分かっていますって、ちゃんと家族の方々にも挨拶しますからぁ…」

「ご挨拶って、結婚するわけじゃないんだから」
「私は本気ですから」

それは僕だって同じだ。
偶然巡り合った亡き彼女の化身をこのまま手放すわけにはいかない。
もちろんその時は迎えたい、でも今じゃないんだよな。


約束の日。
ただ親父は仕事で、お袋もいつも家にいるわけじゃない。
いるといえばこの結衣と同い年の妹だが…

まあ歳も同じだから、結衣にしてみたらそっちの方が気は楽だろうけど、妹の彩月が結衣を見てどんな反応をするかは気にはなる…

何たって彩月は、亡くなった結衣のことを実の姉のように慕っていたからな…

当然こんなそっくりなんだから驚くには決まっているけど、その後に僕が初めて会った時みたいに泣き出すか?…それとも根明の彩月のことだ、笑い出すかもしれないよな;…

期待と不安を半々に、僕は結衣を連れて家に帰る。
親父の車は当然ない。お袋の自転車も…ないなぁ。

「ごめん、今はうちの親いないみたいだ」
「ちょっと残念かな…でも、嬉しいです」
「次は結衣の家に連れてってくれよ」
「私ならいつでも大歓迎です!」

「そういえば結衣、姉弟は?…」
「姉と妹…女ばかりの三姉妹なんですよ…」

「へぇ〜それは今から楽しみになってきたぁ」
「もぉ豊さんったら、私という恋人がいることを忘れないでくださいよ…」
「そ、それは分かっているさ、結衣ほどに可愛い子はいないと思っているからね…」

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