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(続)格好が・・・
官能リレー小説 - その他

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(続)格好が・・・ 21


 莉乃は紗綾香が買う水着とパッドのタグを読み取れるようにした。
 「こちら、ボトムだけご購入の場合は、半額にてご提供させていただいておりますぅ」
 莉乃は接客モードのやや高い声で言った。
 「いえ、上下売ってください」
 「かしこまりましたぁ」
 莉乃は上下両方とパッドのタグをバーコードリーダーで順次読んでいった。
 「ねえ、莉乃、ボトムだけ買ってった人いるの?」
 「私が担当した中ではいない」
 「そうだよね。いるわけないし」
 「でも、それ聞くように、って店長に言われてるんだ。なんか、ボトムだけ売ると、両方売った以上のバックが店に払われるらしくて」
 「ふうぅん、やっぱそういうのあるんだね」
 
「莉乃さんってどこの高校に通ってんの?」
紗綾香に尋ねられ、莉乃は、県立月見山高校に通ってると答えた。

真美「じゃあ、またね」
莉乃「どうもありがとうございました」
紗綾香と真美は会計を済ませ、店の外へ出た。

「ねえ真美、麻生くんとはどう?仲良くやってるかな?」
「うん。…今度また、私のことを描きたいって…」
「そう!いいわね」
道を歩きながら話す2人。
「紗綾香だって高杉くんとつき合うことにしたんでしょう。とてもお似合いだと思うわ」
「そ、そんな…」
真美に言われ、紗綾香は顔を赤らめる。紗綾香は真美に、洸と宏が自分を巡って競泳で勝負し、洸が勝って、洸とつき合うことを決めた経緯を話していた。

「ねえ、春休みになったら、高杉くんや広夢くんを誘って、スポーツセンターの屋内プールへ行こうよ」
「いいわね!…それでもって私たちのビキニの御披露目といこうか…」
真美の提案に紗綾香は喜んで賛成した。

紗綾香と真美が歩きながら話をしていると、向こうの方から遥と泉が歩いて来た。そして4人はバッタリと出会った。

 「紗綾香ちゃん、真美ちゃん、どこ行ってきたの?」
 「部活の水着が白になったから合わせて白のタイツを…」
 「紗綾香、そういえば肝心のタイツ買った?」
 「あーっ!忘れてた!」
  遥はくすっと笑った。
 「店には行ったの?」
 「はい」
 「じゃ何買ったの?」
 「ビキニの水着買ったんですよ」

「ふうーん!紗綾香ちゃん、ビキニを着るの?」
「え、ええ…」
泉の言い様に紗綾香は一瞬ムッとなる。
「それで、春休みに、男子を誘って屋内プールに行こうと思ってるんです」
真美は遥と泉に、広夢や洸を誘ってスポーツセンターの屋内プールに行く計画を話した。

「いいわねー!…ねえ遥、私たちも修や大介くんを誘って泳ぎに行こうよ」
「そうね!…紗綾香ちゃんに真美ちゃん、私たちも一緒でいいかしら?」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
遥に聞かれ、真美がオーケーした。

泉「それじゃあ、明日にでも修を誘って、一緒に新しい水着を買うとするか」
遥「私も新しく水着を買おうっと…」

紗綾香は、白いタイツは新学期までに間に合えばいいと考え、次の機会に新ためて買うことにした。
4人は一緒に駅まで歩いて行き、同じ電車に乗った。
「紗綾香ちゃんのビキニスタイル、きっと可愛いでしょうね。楽しみにしてるよ」
泉は別れ際に言った。
そして、3年生の卒業式の日になった。

 「ああっ、緊張する」
 在校生代表の送辞を読み上げる遥は席で身震いしながらつぶやいた。
 「緊張するよねえ。でも、完全に厳粛じゃないって良くない?」
 「そうだけどさあ」
 泉の「厳粛じゃない」という言葉。それは、ここの卒業証書授与のとき、各卒業生は必ず制服でなく、ユニフォームなど、高校時代を象徴するような服装で出てくることができることを指している。

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