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真冬の女
官能リレー小説 - その他

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真冬の女 1

おじさん、生きてる?

目の前にいたのは若い女で、俺は顔を上げた。
俺は見知らぬ二十歳ぐらいの女に声をかけられた。
それが香織との出会いだった。

近くコンビニで買ったらしい缶コーヒーとサンドイッチが差し出された。
「あげるから、話を聞いてくれる?」

香織と公園のベンチに座っていると、通りすがりの連中がちらちらと見て立ち去っていく。
香織は髪型はセミロングで地味だが、雑誌やテレビにでも出ているアイドルグループにでもいそうな顔立ちをしている。
それにくらべ、となりにいる俺は無精髭を生やした髪に白髪がまじる中年男で、近くに来れば数日風呂に入っていないためにすえた臭いがするにちがいない。
あまりにも不自然な組み合わせの男女がならんで座っているとなれば、無駄に人目が集まる。

それでも、俺は餌をあたえられた野良犬のようにサンドイッチにかじりつき、缶コーヒーで飲み込む。
「もっと食べる?」
「煙草があれば言うことないけどな」
「この公園って禁煙じゃなかったっけ、まあ、いいや、何を吸ってるの?」
「わかば」
「なにそれ?」
俺は煙草の銘柄だと説明すると、小走りでコンビニへ香織は買いに行った。
俺はその間に立ち去ろうか待つか迷った。
結局、三日ぶりの煙草の誘惑に負けた。
「すごく安い煙草だった、びっくりしちゃった」
ライターと煙草が差し出され、俺は煙草と香織の笑顔を何回か見てから受け取った。
火をつけるとき、少し手がふるえた。

三日ぶりの煙草に軽いめまいがした。
「あたし、見ちゃったんだ。一ヶ月ぐらい前に」
香織がなぜか頬を赤らめて、声をひそめて言った。

一ヶ月前。
深夜に、俺はこのベンチで酔った小太りの女を犯した。
乳輪もでかく、少しワキガで、顔立ちもぶさいくな女だった。「おぅっ、ん、ん、んぅっ!」
俺のものを突っ込まれている酔っぱらい女が少し低いあえぎ声をあげて、身悶えしていた、
俺は目を閉じて、女が満足するように、激しく突くのと、ゆるやかに突くのを繰り返して、射精するのを我慢しているうちに
酔っぱらい女がむっちりした内腿と下腹をふるわせた。
俺はそこから我慢せずに酔っぱらい女の膝をつかんで、激しく突きまくった。
射精感が背筋に走り抜けて、女がなにも嫌がらないので、そのまま膣奥にぶちまげた。
女はしばらくすると、まだ俺の精液がしたたるかもしれないのにずり下げられて足首にひっかかっていた下着を上げて、財布から一万円札を取り出して、俺に握らせた。
酔っぱらい女は逃げるように走って立ち去っていった。

欲求不満なゲイやたまにどこかの主婦らしいがぶさいくな年増女が深夜になると、この公園で浮浪者を相手に金を払って、性欲を発散していく。

俺はその金をパチンコとスロットでちびちびと増やしたりしていたが、三日前に突っ込みすぎてすってしまった。
昨夜もそれらしい客は来なかったので、途方に暮れていたというわけだ。

「何を見たんた?」
「ここで、してたのを……」
「ああ。で?」

俺はそのあと黙ってうつむいてしまった香織の顔をのぞきこんでから、ホテル代は別で、服を変えたいから、その金と一万円くれたいいい、と囁いてみた。
香織はうなずいたので、俺は立ち上がって、安い服を売ってる店に向かって歩いた。
香織はそのうしろからついてきた。

服を変える必要があるのは、ラブホでも最近では見た目でいかがわしかったり、同姓愛者を断るところが法規制の影響で増えてきたからだ。
売春は男性が金を払い、女性を買うという認識はあまり変わっていないが、実際はあとくされなく、ただやるだけの相手を探すのに失敗した女が、ストーカー規制法と刑罰が厳しくなっても悲惨な目にあってしまうことは減らない。

俺は女のほうがわりきってしまえば、男性よりも大胆で積極的にセックスを楽しんでいるのを、浮浪者になって実感した。

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