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強制結婚制度  第U章
官能リレー小説 - その他

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強制結婚制度  第U章 34

そう、本当はもう少し先に予定していた子供が2人のお腹に宿った以上、今まで以上に解り合い、助け合い、共に夫婦として父母として成長しながら、お互いに将来の目標とする夢も叶えていきたい。そんなそれぞれの決意を語りながら、三人で暮らす残りの日々を大切にしようと俺達は話し合った。その夜は時間を忘れて、楽しい有意義な時間を過ごした……
 

その頃、新たな生活に頭を抱えた男性がいた。
司馬拓斗18歳、響也の同級生でサッカー部の同期でもある。
その技術と一瞬の判断力そしてフィジカルの強さから、この歳でオリンピック代表に選ばれ将来は日本代表の10番を背負いワールドカップ出場を狙っている男だ。
だが拓斗が頭を抱える状況になったのはある理由がある。
それは響也に結婚報告の電話をする四日前まで遡る。

拓斗はプロ入団及び大学進学を期に結婚する事にした。
相手は山谷真紀・美樹姉妹、拓斗の幼馴染みで拓斗より真紀は三歳年上で美樹は一歳年下である。
拓斗は一念発起で二人にプロポーズし二人は受諾、この日に晴れて結婚届を提出しに役所に来ていた。
だが役所の人の表情が冴えない、まるで予想外の展開に戸惑っている様に見えた。
真紀「あの…何か足りない物でもあるのですか?」
拓斗「いや、書類は全て整っているから」
美樹「でも…」
拓斗達三人は不安になり落ち着かなくなったその時係員が答え始める。
「実は昨日、国から司馬さんへの結婚命令が出まして今日書状を送ったばかりなのです」
三人はこの状況に驚きを隠せないでいた。
「でも手元に命令書が届かない段階で結婚届等を提出すれば命令は無効になるのでは」
拓斗は、こう係員に詰め寄った。
確かに令状が届く前に結婚手続きをすれば結婚命令は無効になるし、仮に令状が届いても両方が異義申し立てすれば無効にはなる場合もある。
しかし「大変申し訳ありません、今回の命令状は特別令状で如何なる理由が有ろうが命令に従わなければなりません」
特別令状が届く…即ち特別強制結婚命令が出た場合はこの組み合わせと絶対結婚しなければならない。
拓斗の場合、美琴との件があり総合的な判断で決まったのである。
「そんなの聞いた事無いぞ」拓斗は尚も係員に喰らい付く。
「は…はい、其処までは私共も分かりませんが命令には従って貰います」と係員も答えた。
その時美樹が「あの…美樹達の結婚はどうなるの…」と係員に質問する。
「あっはい、只今聞いてみます」と係員は言うと上司に向かい相談する。
すると上司が来て「貴方達の結婚は受理いたします司馬さんは両方と結婚する事になります」と答えた。
真紀と美樹は安堵し拓斗は符に落ちない表情しながら手続きを済ませ取り敢えず三人は夫婦になった。

三日後、拓斗達は改めて役所に向かった。

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