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強制結婚制度  第U章
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強制結婚制度  第U章 3

報道陣を振り払って家の前に着くと別の報道陣が殺到する中、琴音と美琴の家財道具などが家に運び込まれていた。
俺の家は結構でかく部屋が七つも有るのだ。
しかし昨日まではそんな家に俺が一人きりで暮らしていた。

俺の父は幼い頃に両親を亡くし母と結婚する条件で母方の祖父母の養子になった。
そして両親が結婚して俺が産まれたが、七年前に両親揃って交通事故で亡くしてしまう。
それから祖父母に育ててもらっていたが一年半前に祖母が、追うように半年後に祖父が相次いで病気で亡くなってしまった。
祖父はここら辺の大地主だったらしく亡くなった後、親族がいない事もあり遺産は全て俺に渡った。
その後、税金などでガッポリと取られてしまったが、この家と贅沢な暮らしをしなければ一生分のお金は残った。
俺は両親や祖父母には本当に感謝しているが、祖父が亡くなった後は心の奥から寂しかった。
そんな心の傷が癒えぬまま結婚が決まってしまい訳が分からぬに憂鬱になったが、今は新たな家族との生活に期待している。
ただし二人の気持ちがまだ分からずじまいなのが不安だった。

そして夕方になり二人は仕事場から戻って来た。
ドアの開く音と、報道陣やらのやかましい音…そして、ドアが締まり静寂が戻った。
「「ただいまぁ〜」」
元気一杯って感じの双子のハモった声に、俺は台所から玄関へ歩く。
因みに台所では食事の準備……家事の嫌いでない俺だが、その中でも料理は得意だし結構好きだ。
1人の時も結構凝った物を作ったりしてた。

俺が玄関に行くと、疲れた様子もない2人がニコニコした表情で靴を脱いでいた。
「おかえり、早かったね」
「ただいま〜……結構広い家でびっくり!」
「そだね……あっ!、なんかいい匂い」
「琴音ー、晩御飯の用意してあるみたいだよ…せっかく仕事早く終わらせたのに…」口をとがらせながら琴音をみる美琴。「実は夕食の材料を買うついでに付近を案内してもらおうかと思ってたんですよ…それに初日ですから妻となる私達の自慢の一品を味わって戴こうと美琴と張り切ってたんですよ。」と残念そうに話す琴音。
「そうだったんですか?それはスイマセンでした。…でもしばらくはマスコミとかにぎやかですから買い物は避けませんか?」俺の問いに気遣い無用とばかりに反論はじめる二人…
「どうしてですか?私達は仕事をはなれた時は響也さんの妻…別に気になりませんよ?」と琴音。「いーじゃん、見せつけてやろーよ!」と美琴。そっちは気にしなくてもこっちは落ち着かないってーの!!

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