美女たちが 8
液体になってもなお、僕は意識を保っている。
「ダズゲデ…」
ビヨーンビヨーン、グニョグニョと身体が変形させられるたびに少しずつ意識が薄れていくのを感じる。
「イヤダ…」
もう何も考えられない…。僕は完全に意識を失ってしまった。
次に意識が戻ったのはそれから一週間後のことだった。
「ア…」
僕はベッドの上で目を覚ました。あの後、どうやって助かったのかわからないけどとにかく生きているようだ。
でもあの恐怖はまだ残っている…。ここに居たらまた襲われるかも知れない、早く逃げなくては…。
ところがベッドから出ようとした僕は自分の身体の異変に気付いた。何かおかしい。
鏡に映った自分の姿を見た僕は驚いた。そこにはドーベルマンを思わせる頭部を持つ、筋肉質な肉体の怪物が居た。
「コレハ…」
そう、僕はあの触手に体を変質させられたのだ。どうやらこの怪物の姿のまま生き続けるしかないらしい…。