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新婚生活
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新婚生活 2

「じゃがお主は運が良い。わしが秘術を使ってお主の女運を逆転させてやろう」
「ハハハハ!爺さん冗談は大概にしなよ!そんな事が出来るなら、初めから占い師では無く結婚相談所に勤めた方がいい」
「フフフ・・・信じておらぬな・・・良し!ならばこうしよう!もしもこれから一月の間にお主に恋人が出来たら、占いの代金と合わせて十万もらおう!逆にもし恋人が出来なかったら、ワシがお主に十万払おう!どうじゃ?」
何時もなら温厚な信弘もさすがにふざけるなと怒る所だが、その日は酒に酔っていた事も有り「良いだろう!」と返事をしてしまった。
(まあ、本当に恋人が出来るならむしろ十万は得だよな)
「フフフ・・・よろしい・・・」
こうして彼の運命はこの日から大きく変わったのだった。
その3日後、太田良子さんが、新任の教師として僕の学校に現れ一緒に仕事をしているうちに仲良くなっていったんだ。
そして、良子さんにデートに誘われた。
「今度の日曜日に花火を見に行きませんか?」
「ええ、いいですよ。」
「ふふ。じゃあ、浴衣を着ていきますね。」
そして、今度の日曜日の夕方、良子さんと花火を見ることにした。
(これも、あの占いのお爺さんのおかげか?)
冗談半分にそう思いながら信弘は三十年の生涯で初めてのデートに心躍らせていた。


「お待たせいたしました吉田先生。さあ行きましょう」
信弘が待ち合わせ場所の公園のベンチに座っていると、デートの相手である太田良子が公園の入り口からやって来る。
「ああ、太田先生きょ・・・」
良子の声に顔を上げた信弘は、彼女の可憐な浴衣姿を見て思わず目を見開いた。
彼女は濃紺の生地に白い花柄が散りばめられた可憐な浴衣を着ており、黒髪の純和風美人といった容貌の良子と完璧なまでにマッチしていた。
普段はキッチリとしたスーツに野暮ったいメガネを掛けていた彼女だったが、その美しい容貌を完全に隠す事は出来ず、教師や生徒の間でもアイドル的な人気を得ていたが、メガネを外しコンタクトに変えたその顔立ちは、信弘の想像を遥かに超える程美しかった。
「?・・・どうかなさいましたか吉田先生?」
「い、いえ、すいません。太田先生が余りにもお綺麗だったものですから・・・」
「うふふ、ありがとうございます!お世辞でも嬉しいです」
「お世辞なんてとんでもない。実に美しいです・・・」
信弘の言う通り浴衣姿の良子は、道行く男たちが咄嗟に振り向いてしまう程美しかった。
「ありがとうございます!お世辞ついでと言っては何ですが、もしよろしければここからは良子って呼んでは下さいませんか?私も吉田先生の事を信弘って呼ばせていただきますから」
「ええ良いですよ良子・・・さん」
「うふふふふ・・・では、早速お祭りに行きましょう信弘さん!!」
良子は嬉しそうに微笑むと信弘の腕に手を回してきた。
そして二人はそのまま夏祭りが行われている神社へと向かって行った。

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