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原始人
官能リレー小説 - その他

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原始人 45

だがこれで良かったのだと彼女は思った。アル達とはいずれ別れる運命だったのだ。
(さよならアル、私の大切な人…そして、さよなら私の愛しい人…)
ティティの目から涙がこぼれ落ちる。だがその顔はとても晴れやかだった。船は波を切り、徐々に加速していく。そして水平線の彼方へ姿を消した。
船は突き進んでいく。目指す先はただ一つ、美しい石で出来た建物が並ぶ未知の世界だけだ。
そこに何が待っているのか誰も知らない。それでもアル達は止まらない。
アルが行き着く先が天国なのか、それとも地獄なのか、あるいはそれ以外の場所なのか…それは分からない。
ただ一つだけ言える事がある。
彼等はこの航海に興奮し、体を弓なりに反らせて歓喜の声を上げたという事である。力強く突き出された男根は硬くそそり立ち、彼等が目指す場所めがけて透明な粘液をまき散らしていた。
ビュク!ドピュッ!ブシャァァ!
「ウオオオォッ!」
ついに彼等の性器から濃厚な白いマグマが勢いよく飛び出し、青空に弧を描く。
アルは歓喜に震えながら天を見上げ、精を放ったばかりの肉の柱を握りしめる。
肉の柱から放たれた白いマグマが、目指す大陸へと飛び去って行くのが見えるような気がした。
(あぁ、なんて素晴らしいんだ)
アルの心に幸福感が満ちていく。この快楽と悦びを分かち合ってくれるジョオ達が居る、それだけで十分だった。
アルはジョオ達と共に新たな地を目指し、果てなき冒険の一歩を踏み出していった…。
「ウオオォ!」
アルの雄叫びが海原へと響く。その声は新たなる冒険への興奮を孕んでいるかのように、力強く、雄々しかった。そして、その声が合図であったかのように、船が速度を上げ始めた。
「オオォッ!オオォッ!オォッ!」
船上に男達の咆哮が響き渡る。それはまるで船乗りの歌のようにリズミカルで、聞く者を奮い立たせる響きを持っていた。

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