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龍の一族
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龍の一族 2


そんな“声”を聞いた瞬間、彼の意識は闇へと消えた。




「ん・・・・んん? ここは・・・」
その後、目が覚めた和人が最初に見た光景は当たり一面360度に木が生い茂る森であり、かなり深いのか日の光が細々と木々の間からこの森を薄暗く照らしている。

「はぁ、ここにいてもどうにもならなん。 しかし、何処に行けばいいんだ?」
突然の事態にも関わらず冷静に状況を把握する彼であるが、やはり場所も分からない場所だけにどうするか考えあぐねていた時・・・

ーーガサッ

「・・・!」
森とは異なる音に一瞬にして思考を戦闘のモノにし、音がした方向に警戒と少しばかりの殺気を放つ。

ーーーガサッ! ガサガサ・・・・
徐々に近づいてくる音に、尚警戒を強めると・・・

「あひゃっ!? あ、あなたは誰ですか?」
現れたのは、一人の美少女であった。

「…あ、いや、俺は…」
どんな猛獣が姿を現すやも知れぬと警戒していた和人だったが、今は別な意味で動揺していた。
目の前に現れた少女のあまりの可愛らしさにである。
和人と同い年か、もしかすると少し下かも知れない。
切りそろえられたロングストレートの黒髪を持つ美少女で、容貌は綺麗というよりは可愛いタイプ。
顔は童顔だが体の方は非常に発育が良く、特に胸は和人の同級生の女の子達の平均を軽く上回る巨乳ちゃん。
着ている服は和服のようだがスソが極端に短く、風が吹けば下着が見えてしまいそうだ。

和人と少女は一瞬お互いを見つめたまま立ち尽くしていたが、やがて和人の方から口を開いた。
「お…驚かせてゴメン。俺は龍ヶ峰 和人。君は…?」
「…え?“龍ヶ峰”って…もしかして名字ですか?」
「…そうだけど?」
それが何だと言いたげに尋ね返すと、少女は飛び上がって、和人に頭を下げて言った。
「も…申し訳ありません龍ヶ峰様!!私はこの先の村に住んでいる桃花(とうか)と申します!」
「桃花だね。よろしく。とりあえず俺を君達の村に案内してくれない?」
そこに行けばこの摩訶不思議な事態を知る手掛かりが得られるかも知れない。
「は…はい!!龍ヶ峰様!」
なぜか彼女はカチコチに緊張している。
「そ…そんなに固くならなくて良いよ。俺の事は和人で良いからさ…」
「そんな、畏れ多い…!」
和人は彼女が妙に畏まる理由が良く分からなかったが、とりあえず村へと案内してもらったのであった…。


しばらく行くと田んぼと数軒の家が建ち並ぶ小さな集落が見えて来た。
「こちらです龍ヶ峰様!私、先に行って皆に知らせて参ります!」
桃花はその内の一軒の家に走って行った。
和人がボーッと見ていると見る間に大騒ぎとなり、やがて村人全員が和人の前に勢揃いした。
何なんだ、この村は…。
杖をついた老人が和人の前に歩み出て来て言う。
「私が長老ですじゃ。お見受けいたしましたところ、さぞかし貴い身分のお方のようですが、こんな辺鄙な村に一体何のご用でございましょう?」
「貴い!?俺が?お爺さん、何を勘違いされたか知りませんが、誤解ですよ。僕はしがない庶民です。家にクーラーはありますけど…」
「何と!蔵がある!?」
「いや、そうじゃなくて…とにかく僕は偉くも何ともありませんよ」

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