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女流作家
官能リレー小説 - その他

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女流作家 2


増井は車をどんどん街中から遠ざける。

景色は木々が増えてきた
「あの…増井さん?そういえば取材ってどこにいくんですか?」

千春は不安になり聞いてみた。

「んー、まだ言えない」
「安全なんですか?変な所じゃないですよね?」
不意に黙り込む増井。

その空気に耐え切れなくなった千春は目線を窓の外へと向ける。


なぜか、千春はいつのまにか寝てしまっていた。
そして・・
「千春ちゃん。着いたよ。千春ちゃん。」

「鹿鳴館」…そんな言葉が思わず口からこぼれるような洋館が、森の中にたたずんでいた。

増井がツカツカと先を歩いて行って、荘厳なる玄関の扉に手をかけて開くと、
「さあ、お入りくださいませ。」千春を招いた。

千春が扉をくぐって足を踏み入れた時、真っ先に目に飛びこんで来たのは、壁にかけられた巨大な油彩画だった。

そこには、全裸の少女と三人の全裸の男性とが描かれていた。

「なに…この露骨な西洋風春画は…」千春が目をそらすとそこには、等身大の少年の像が立っていた。はじらうように胸を隠しているその少年の股間は、おへそに届きそうなほど猛っていた。

「な、なんなんですかここは…」千春がつぶやくと増井は答えた。

「ここは、『愛と性の小宮殿』。官能小説を綴ることになる。千春さんには、しばらくここで愛と性を描くためのイメージを整えていただきます。ここの資料の閲覧は自由ですが、持ち出しや複写はダメですよ。」
数日後のこと「小宮殿」に女性作家仲間のマイが訪ねてきた。

「千春さん、いかがですか、官能小説創作への道は?」
「難しいわよ。資料はいっぱい見ているけど、それを見たからって自分の文章に出来ないもの…」
「妄想すればいいのよ。オ●ニーする時にはいろんな妄想するでしょ。」
「オ●ニーだなんて…マイったら、そんな恥ずかしい単語を音声にしないでよ。」
「何言ってるのよ。あなただってここで見たエッチな小説や写真のいい所を心の中で思い出しながら、オ●ニーしたりするでしょ。」
「あなたこそ何言ってるの。さっきから恥ずかしいことばっかり私に言わせようとして。」

マイは声を荒げた。
「あなたってそんなに、言い訳ばかり用意してる人だったの?そんな事じゃ、何を書いたところで行き詰まるだけだわ。」


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