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独裁者の後宮
官能リレー小説 - その他

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独裁者の後宮 4


朝食を終えたジョンは執務室に向かう。その途中には服を持ったメイド達がおり、歩くジョンに上手に服を着せていく。歩いている人間に服を着せるなど、一種の曲芸だが、ジョンにとっては日常だった。執務室の前に着く頃には立派な金モールの軍服姿になっている。
執務室の立派な机の上には本日処理すべき書類が山積みになっている。処理と言っても彼の仕事は許可の印を押すだけだから苦ではない。いっそ印も部下が押してくれれば良いのだが、さすがにそれだけは許されないのであった。ちなみに執務室の机の下にもメイドは居る。
ノックの音がした。
「大統領閣下、メイリア・カルロス首相であります」
「入れ」
やって来たのはエスタニア共和国首相にしてジョンの実の母、メイリアだった。その容色は未だ衰えず、実年齢より20は若く見える。メイリアは室内に自分達二人だけだと思って、砕けた口調で言った。
「ジョン、実は反政府ゲリラの事で…」
「あぁ、ちょっと待って…」

ジョンは慌ててメイリアを制すと足元のメイドに退室するよう言った。机の中から現れたメイドを見たメイリアは驚きと呆れ半分の顔で言った。
「まったく…あなたは確かにホセの息子ね。お盛んなのは良いけど、あまり調子に乗るんじゃないわよ? もう何人子供が居ると思ってるの?」
「え〜と…12人くらいだったかな…?」
「15人よ!自分の子供の数くらい覚えて起きなさい。それにアンナってメイドが近々出産予定だったはずだから16人になるわね」

「あぁ…アンナ!」
ここに至って、ジョンはようやくアンナの事を思い出したのであった。
「ごめん、ママ。俺、ちょっと用事を思い出したよ」
ジョンは立ち上がって、だが特に焦った様子も無く執務室を後にした。

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