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独裁者の後宮
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独裁者の後宮 15


その日、首都にはいつもと変わらぬ穏やかな朝が…

ドオォォォン!!
ダダダダダダダダ…!!
ひゅるるるるる…
ドオォォォン!!

「うわぁー!!!」
「きゃぁ〜!!!」

…訪れなかった。街のあちこちで砲声、銃声、人々の悲鳴が響き渡っている。

「な…何だぁ〜!!?」
「一体何が起こったの!?」
その轟音は大統領宮殿の寝室で二人仲良く抱き合って眠っていたジョンとメイリアの耳にも届いた。二人は慌てて飛び起きると全裸のまま宮殿のバルコニーに出て街を見渡した。
「あぁ…!!」
ジョンは言葉を失った。街のあちこちから黒い煙が立ち上っている。
ドオォォォン…
二人は唖然としてこの光景を眺めていると、また遠くで爆発が起こり爆煙が上がった。
「あ…あれは内務省の方だわ!!」
それを見てメイリアは慌てて我に返った。その瞬間ブビッと下品な音がして、彼女の膣から昨夜ジョンに中出しされた精液が飛び出した。興奮して腹に力が入ったのだろう。
内務省庁舎には諜報部、武装警察、治安警察、一般警察など公安関係の組織の本部が入っていた。いわばメイリアの虎の子だ。
「閣下ぁ!!」
親衛隊員のエレナが寝室に飛び込んで来た。普段は何が起きても眉一つ動かさない彼女が珍しく青い顔をしている。それは図らずも事態の深刻さを物語っていた。ここでジョンもようやく我に返りエレナに尋ねた。
「何だ?暴動か?」
「いいえ閣下、革命でございます」
「か……!!?」
言葉に詰まるジョンに代わってメイリアが聞いた。
「民衆が武装蜂起したの!?それとも、まさか…!」
「軍です。陸軍の部隊が首都各所に展開し、内務省や中央銀行など国の重要施設を攻撃、占拠しました。一部がこの宮殿にも向かっております。一刻も早くここを離れて非難して…」
その時だった。

パアァーン!!
パアァーン!!
「キャアァ〜〜!!!」
「た…助けてえぇ〜〜!!!」

宮殿内部から銃声と悲鳴が聞こえてきた。
悲鳴は宮殿のメイド達のものだ。
「くっ…もう来たか!お二人とも!隠し通路から脱出してください!」
「隠し通路!?そんな物どこにあるんだよ!?」
ジョンが半ば混乱気味に叫ぶと
「ここよ!ジョン」
メイリアが壁に掛かっていた先代ホセの等身大の大きな肖像画をずらした。そこはポッカリと暗い穴が空いており、地下へと続く階段が伸びていた。
「エレナ!絶対にジョンだけは守って頂戴!」
「はい、メイリア首相」
以前の表情に戻りそう言うメイリアにエレナは迷い無く即答する。
「だめだよ!、ママッ!!」
ジョンは慌てたように叫びメイリアの腹を撫でる。
膨らんできたそこは、ジョンの子が宿っているのだ。
「「閣下ぁ〜!!」」
そして、そこに慌てて駆け込んできたレオナやミレイユの腹も少しだけ膨らんでいる。
それを見ながらこの甘やかされた支配者も男としての自覚はあったようだ。
「エレナ!ママ達も大事なんだ!」
銃を取りメイリアを引き寄せるジョン。
意外だがエレナも舌を巻くほどジョンの射撃は上手い。
「解っております!なのでお早く脱出を!」
エレナはそう促し地下通路へ4人を導いたのだ。

しかし、アナスタシア側も誤算があった。
「閣下!、内務省、中央銀行もぬけの空っ!、金庫も空です!!」
「ぐうっ!!、忌々しい女ねっ!!すぐに探しなさい!!」
誤算だったのはジェスティーナ側に事前に知られていた事である。
既にジェスティーナは資産や内務省の兵力を持って隣の町に退避してたのである。
その兵力は馬鹿にできない。
急襲して一気に掌握する軍のプランは大きく崩れたのだ。

その頃、ジョン、メイリア、エレナ、レオナ、ミレイユの五人は地下通路を駆け足で進んでいた。
ジョンは先頭を行くエレナに尋ねた。
「エレナ、この通路は一体どこに通じてるんだ?」
「首都郊外の森の中です。ですが明るい内は森の中に身を潜めていて、日が暮れたら森を出て一刻も早く首都を離れましょう」
「出来れば二人分の服と下着も調達してちょうだい」
ブルンブルンと激しく揺れ動く両乳を両手で押さえ付けて走りながらメイリアが言った。彼女とジョンは裸のままなのだ。

しばらく進むと地下通路は下水道に出た。
「うぅ…臭い…」
「下水だからね…」
鼻を摘んで顔をしかめるジョンとメイリアにエレナは言った。
「皆さん、ここを越えなければなりません」
「えぇ!?まさか、この汚水の中を!?」
「しかも増水してて、けっこう流れが激しい…たぶん昨日の雨のせいね」
濁った水の流れを見てミレイユとレオナが言う。
「ミレイユ治安警察長官、レオナ大統領府諜報部長、申し訳ありませんが、あなた方もここで服を脱いで裸になっていただきます」
そう言うエレナ自身、スルスルと服を脱いでいく。

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