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子孫繁栄の為に
官能リレー小説 - その他

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子孫繁栄の為に 6

月日が流れた。それは突然の事だった。法律が改正され、ペット化されていた女性達の人権が回復されることになった。もちろん、人間の女性をペットとして飼うことも売買することも禁止になった。
彼女達は解放され、声帯を手術して人間の言語を取り戻し、教育施設に入って社会復帰をすることになった。一方、それまで男性に与えられていた特権は全て廃止となった。
背景には世界中の人権家や人権団体の強い運動があった。また、女性の卵子を精子に変化させる薬が開発され、それによって女同士でも子作りができるようになったことが大きく影響していた。

今まで才能も地位も財産もあったが、男がいなければ繁殖できなかった世界を導いていた女性たち。子供を産むのは立場の弱い、家畜だった女性たちを男に宛がって済ませてきたが。自分たちが孕ませることが可能になったことで、偽善家や良心をごまかしていた者たちの活動を支援し、表向きは男女の格差を是正したのだ。あくまで特権を廃止しただけなので、数の少ない男性を支え保護する制度は残っていた。むしろ立場の強い女性たちは、かつて家畜だった女性たちを囲い込んで孕ませたり、男性保護の観点から夫として愛でたりと、さらに人生を謳歌していた。元々賢さが劣っていたり、世渡りが不器用な女性が家畜へと堕とされていたのだ。多少教育を施そうと、元来の格差は急には埋まらなかったのだ。

私はというと、うし子とマリアに義務として産ませた子供は役所に引き取ってもらった。調教によって子宮が草臥れていたのか、生まれたのは皆女の子だった。おそらく育児施設で世話と教育を受け、運がよければ家畜以外に成れる娘もいただろう。今となっては人並みの幸せを得られることを願っている。
家畜から解放された二人は、特段丁寧に世話したわけでは無かったこともあり、私が世話になっていた女社長に引き取られていき、今は教育を受けながら彼女の子供を妊娠しているらしい。一方アリスといえば、ペット扱いとはいえ優しく愛情を込めて世話をした結果、人権を取り戻し言葉を話せるようになってからも、恋人として一緒に暮らしている。彼女との間には男の子も生まれていて、法律が変わってからは施設から引き取り、家族四人で暮らしている。アリスの人権を回復させる手続きの最中に改正が決まったため、優先的に手術などが受けられたのは得だったかもしれない。子供たちを育てるのに慣れたら、改めて彼女との子供を作ろうと話している。アリスも恋人として私の子を孕むのを、嬉しそうに待ちわびている。未だに男女の出生比はおかしく、薬にも問題が無いとは分からない。そのため国は子孫繁栄を推奨し、子育てに関する支援は一層手厚くなっている。アリスと二人での学園生活を楽しんだら、家族を養うために女社長の会社で頑張って働き、新しい家族を増やしていこうと思う。


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