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不知火家メイド隊
官能リレー小説 - その他

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不知火家メイド隊 9

「それじゃあ行って来るね!!」
「「「「「「行ってらっしゃいませ!!ご主人様!!」」」」」」
朝食を終え、通学の準備をした恭介は、メイド達に見送られ、学校に行くため屋敷を後にする。
日本経済の影の支配者とも言われる、不知火家の当主である恭介だったが、祖父の方針で学校は普通の公立高校に通っている。
最初はお坊ちゃま育ちゆえの失敗も多かったが、慣れるにつれて、友達も出来。恭介も今ではスッカリ庶民としての高校生活をエンジョイしている。
だが、彼に仕える不知火家メイド隊にとって、恭介が通学してからが本番である。
「十六夜さん!通学路の警備は万全ですか?」
「フン!当然だ明媚!!不知火家メイド隊の名と恭介様へお奉げした愛と忠誠に賭けて、恭介様には傷一つ付けさせはせん!!」
不知火家メイド隊の総副侍従であり。同時に遊撃隊隊長を兼任する十六夜 伊綱(いざよい いづな)は、水無月 明媚メイド隊総侍従長の言葉に自らの爆乳を震わせながら、自信を持って答える。

「けっこう・・・皆さん!!我ら不知火家メイド隊のメイドは、ただ恭介様の為にだけ存在しています!!故に例えそれが何であろうと、恭介様に降り懸かる危険は、未然に排除せねば成りません!!恭介様への皆さんのより一層の献身を希望いたします!!」
「「「「「「ハイ!水無月総侍従長!!我ら不知火家メイド隊!!我らの全ては恭介様の為に!!オールハイル!!恭介!!!!」」」」」」
『次は〜県立花園高校前〜お降りの方わ〜・・・・』
恭介を乗せたバスが、彼の通う学校の前で停車する。
「ふうようやく付いたね・・・」
「はい恭介様・・・お降りの際はお足もとに置きお付け下さいませ」
「全く・・大旦那様のご命令とはいえ、不知火家の次代のご当主たる恭介様が、この様にむさ苦しいお乗り物に乗らねばならないなんて・・・如何でしょう?いっそバス会社を買収して恭介様の専用車を走らせては?」
「それは宜しゅうございますわ!!直ぐに手配を・・・」
「こらこら、それじゃあ庶民の学校に通っている意味が無いじゃないか、それからシェイラも舞葉も屋敷の外では、僕たちは飽くまでクラスメイトなんだから・・・恭介様じゃ無くて恭介君だろ?」
恭介のこの言葉に、彼を挟み込むように立っていた二人の美少女は、恐縮した様に謝罪する。
「も・・・申し訳ございません恭介様・・・いえ恭介君・・・」
「以後気を付けます・・・」
「うん、今日はこのバスには、うちの学校の生徒は乗って無いけど、何時何所で誰が見ているか分からないからね。それに普段から気を付けてないと、咄嗟に出ちゃうかも知れないからさ」
「「はい・・・」」
愛する主人に叱られた二人の美少女メイドは、まるで叱られた犬の様にシュンと成る。
「さて!今日も一日学校を楽しもう!!」
恭介がクラスに入ると親友の柴田卓也(シバタ タクヤ)(通称柴犬)が近づいて来る。
「オッス!恭介!!シェイラちゃんも舞葉ちゃんもお早う!!・・・いやはやお前らって本当に中良いよな!!」
柴田はヤッカミ半分で恭介達をからかう。
「そんなんじゃ無いよ。ただ単に幼馴染で家が近いから、通学バスが同じで、自然と一緒に成るだけさ」
普通の学校で、美少女二人が恭介のメイドであると知らせる訳にもいかないので、シェイラと舞葉は恭介の幼馴染という事にしてある。
「またまた・・・で?実際どっちが本命なんだ?」
柴田は恭介の首に手を回すと恭介の耳元で二人には聞こえないように小声で尋ねる。
「何度も言ってるだろ?ぼくと二人はそんな関係じゃ無いって・・・」
「ふん!まあ良いさ・・・所で昨日さ!!・・・」
この手の会話は毎度の事なので、柴田はスグに話題を変える。恭介もその話に嬉しそうに応える。
少なくとも恭介は、平凡と言う名の偽りの日々を存分に楽しんでいた。

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