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離島
官能リレー小説 - その他

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離島 2

とりあえずは報酬の半分を活動資金として貰う事になっていたが、後で一括で貰う事にした。
こんな島で金を貰っても邪魔になるだけだ。使える所が無いのだから。

事務所を出て、海岸沿いに歩く。遠くにぼろ布で覆われた漁船の様な物が見えるが、多分アレが島にやってきた密輸船だろう。
それは動く気配が無い。
アヌビス出現のせいだろうか。
盗品を積んでいたであろう車両類も港そばの駐車場に確認できた。
それも船と同じく放置されているように見える。まずは駐車場に向かう事にする。
相変わらず、人の気配が無い。死体すらも転がって居ない。船の規模を見る限り10人以上がこの島に入り込んでいる筈なのだが…。
駐車場には薄汚れたトラックやジープが適当に停められていた。
この島には彼等侵入者以外居ないからか、引かれた白線は無視されている。
その雑極まりない駐車にイライラしつつも、観察をする。荷台の荷物が荒らされていた。
荒れ方はただ事ではなかった。中から爆発したように散らかっている。
「ここから、アヌビスとやらが抜け出たのかもな…」
被害の大きさの割にやはりまだ血の臭いはしない。血痕の一つも落ちていない。
とても逃げきれているとは思えない。
荷物を運びこんだ者は連れ去られてしまったのだろうか?
ふとうめき声のようなものが響く。
そちらに足を向ける。
確かそこには競技場みたいな施設があったな…。
無人島なので今は資材置き場になっているが、資材を外に動かせばいつでも競技場として使用可能だ。
その競技場の中で複数の男性が声をあげているらしい。

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