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幼なじみ
官能リレー小説 - 女性向け

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幼なじみ 9

もう、私もヒロから卒業しよう。
私が甘えていたから、ヒロはあんな事をしたのかもしれない。
私がもっとしっかりしていたら、ヒロとはいい友達でいれたのかもしれない。
亮くんは優しいけど、今度は私がリードしてあげなくちゃ・・・亮くんの笑顔を思い出すと、私の心は落ち着き、涙も自然と止まったのだ。

亮くんありがとう…。


「おまたせっ」
「愛香ちゃん…」
翌朝、公園で約束どおり待ち合わせ。
昨日はあんまり眠れなかった。まぶたが少しはれちゃったからメイクでおさえてきた。
「どうしたの?亮くん」
「いや…なんか可愛いなって///」
「あ、やだっ…そんな事ないよ!!」

照れるな///今日は動きやすいようにゆるめのジーンズにパンプス。トップはピンクのキャミと白いジャケットでいつもより綺麗め。
髪もいつもより時間をかけてセットしてきた。
「僕、愛香ちゃんが髪あげてる姿始めてみたかも」
「え?そうかな?なんか照れちゃうよ///」

亮くんはじっと私を見つめてくる。私は亮くんの綺麗な瞳と目を合わせることが出来なくてうつむいくばかり。
「あの…そろそろ行こうか?」
「うん、そうだね」
亮くんはスッと手を差し出す。
私は少しはにかんでその手に自分のそれを重ねる。
今からは2人だけの時間だ。

ヒロの事は考えないようにしよう……。



「わぁ……ここの遊園地、久しぶりに来たぁ〜」
「僕も小さい頃、親と一緒に来たなぁ」
入場券とフリーパスを買う。
懐かしい…小さい頃ヒロの家族とよく来たっけ……。
ヒロは私を強引につれ回されたな。

あ、なに考えてるのよ…。
今日は亮くんとのデートなんだから!!

「愛香ちゃん、なにから乗ろうか?」
「……あっ、えっと」
「考え事?」
「ううん…」
ヒロの事思い出してました、なんて言えるわけない。
「昔と全然変わってないなぁ、って思ってたの!」

嘘。
ゴメンね、亮くん。
嘘ついちゃった。

「そうだね、あのパンダの置物なんて小学校の頃からあるよね」
「あ、本当だ。耳のとこハゲてるじゃん」

亮くんのほんわかに助けられた。
亮くんは私がなに考えてるかなんて、想像つかないよね。


「亮くん、ジェットコースター乗ろうよ!」
申し訳ない気持ちを隠すように亮くんの手を引く。
「良いよ!行こう!」
亮くんはいつもの笑顔で答えてくれる。


いつだってこの笑顔が私を安心させてくれる。

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