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幼なじみ
官能リレー小説 - 女性向け

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幼なじみ 7



「……なんだよっ!!」
携帯を枕に思いっきり投げつける。
彼氏?なんだそれ。
昨日の今日かよ。

「くそっ」
イラつく…。今日公園で見た、あの男に向ける愛香の笑顔は俺が独占してた笑顔だ。
他の誰のものでもない。

それも女みたいな奴じゃねぇか!!細いし頼りなさそうだし。なんであんな奴なんかと…。
「あんな事で・・・当てつけやがって!・・・」
ちょっと可愛いし、胸デカいから意地悪しただけなのに、えらく過敏に反応しやがって!
よりにもよって、あんな軟弱男を彼氏だって!!
アイツに何がわかるってんだ!!
イライラしながら枕を蹴飛ばした俺・・・この時はまだ、少しずつ愛香と俺の距離が開いていくなんて想像もしていなかった。



「亮くん、今日もありがとうね」
日課になった帰り道デートも終盤に差し掛かる頃、亮くんの手を握り返しながら言う。まだ3日しか経ってないけど結構距離は近づいたと思う。お互い恥ずかしがらずに手を握っていられるまでに成長した。
「とんでもない、愛香ちゃんのためなら」
「も〜いっつもそれだ」
本当に亮くんは私を気に掛けてくれる。女の子扱いしてくれるから、なんか恥ずかしいんだけどね。
「あ、明日の事なんだけど」
「明日だよね、デート」
「うん、遊園地なんてどう?お決まりかもしれないけど///」
「行きたい行きたい!!あたし遊園地なんて久しぶり」
「良かった…じゃあ明日迎えに行っても良い?10時くらいに」
「あ…お迎えは…」
ばったりヒロと鉢合わせしたら気まずい…。「お、親がうるさいかもしれないから…。いつもの公園は?待ち合わせしようよ」
「そうだよね、ごめんね…」
「あ、もうちょっとしたらお家に招待するから」
「ありがとう。じゃあ明日10時にね」
亮くんの笑顔にはいつも癒されるなぁ…
「うん!あ、もう着いちゃった…じゃあ明日公園でね」
「公園で、じゃあね」
亮くんの後ろ姿に見えなくなるまで手をふる。

私どんどん亮くんを好きになってる…。

ヒロから全然連絡ないし、私の心はヒロにかき乱されることなく亮くんへの想いで一杯になっていく。

胸に広がっていく安堵感とドキドキ…
これが…
「恋ってやつかな?」
ぷっ
自分で言うとなんか照れちゃうな…///


「誰に恋してんだよ」
血の気がサアァと音を立てて引いていく。
この声は振り向かなくてもわかる。

「ヒロ……」

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