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幼なじみ
官能リレー小説 - 女性向け

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幼なじみ 52

その時…私は見てはいけないものを見てしまった…。 
 見たくない現実…
 「う…そ…」声が漏れる。体から自然と力が抜け立っていられずにベランダにしゃがみこんだ。

 嘘だよね??ヒロ?  何かの間違いだよね?
 目の前が真っ暗…もう何も見えていなかった。
 今見た光景が頭から離れない。
 だって……
 だってヒロがあの子とベッドで抱き合ってキスしていたんだもの…

 う…嘘でしょう?
 嘘!!
 夢だよね?!…ヒロがあんなことするわけない…
頭では見たことを否定しても…嘘にはならない。
 見てしまったんだもん。


 もう胸が張り裂けそうで…自然と涙が伝う。ヒロがあの子とキスしてたのは何か理由があるはず…そう思おうとしても『何の理由があるの?』ともう一人の私が打ち消す。

 やっとのこと部屋に入りカーテンを閉めた。
 もうヒロの部屋を見られない…
 二人があの後どうしたかなんて知りたくない…

 
 私はショックでしばらくうずくまって泣いていた。

 ヒロは…やっぱり私のことは幼馴染みとしてしか見られないのかな…。
ショックで何も考えられない…
 ヒロぉ…もうやだよぉ…
 苦しいよぉ…
すると、そのとき…
隣のヒロの部屋から聞こえてきたのは、女の子の声……私だってわかるエッチの時の声だった。
その声は私の心を打ち砕き……私は部屋から飛び出した。


どこをどう通ってきたのか分からない。
気付いた時には亮くんの家の前にいた。
亮くんに会わす顔なんてない……無意識とは言え、ここに来ても……
あんなに優しくしてくれた亮くんを私が一方的にフッたのだ。今更どんな顔して会えると言うのだろうか……
私がフラフラと亮くんの家から離れようとすると、私の進む方から現れたのは亮くんだった。

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