幼なじみ 49
ええっ!いつの間に?
ちょっとびっくりだけどヒロの気持ちすごく嬉しかった。
「でも…それじゃあ尚更泊まりなんて無理じゃない?」
「俺んちは親公認だから。おやじもかあちゃんもお前が嫁に来てくれたらって話になって……気が早いよな(笑)」
えええっ///そんなそんな嫁だなんて…ポッ…///
すごく嬉しい!!
今日あった嫌なことなんて忘れちゃった。
ヒロの言葉が嬉しくて一人でにやにやしていると…
「でも愛香お前料理できんのかよ!」悪戯っ子のようににかっと笑ってヒロがおでこを突いてきた。
「むかっ!少しはできるもんっ!!」ちょっとムキになって言い返す。
『ぷっ…。頬をふくらませて。可愛いヤツ』
愛香マジ可愛いすぎ!だから俺は愛香をいじめたくなっちゃうんだよなぁ…
「バレンタインデーのチョコ甘っとろくぐちゃぐちゃにしたの誰だよ(笑)」
「う〜……だってあれは初めてだったから〜…」
そんな会話を楽しみながら二人でいつもの公園の近くまで来ると……
「ひろしっ!!」ベンチに座っていた女の子がヒロの姿を見つけて駆けてきた。
ちらっとヒロを見ると一瞬顔色が変わった。
本当に一瞬だったけど今まで一緒にいた私にはわかる。…なんだか嫌な予感。
「ひろし最近冷たいよ〜…いつも先帰っちゃうし…」
その女の子は私なんて見えていないかのように存在を無視してヒロに話していた。
「あ…あぁ。色々忙しんだよ。それに俺お前と帰る意味ないし。彼女いるから。」
そう言った途端にその子の表情が険しくなって私をみた。
鋭い視線…明らかに敵意がある。
「彼女って誰?」あなたヒロの何?とでも言いたそうな鋭い視線を向けられる。
「こいつ。」そい言ってヒロは私の肩を抱いてきた。
その彼女は明らかに嫌悪感を示し私を見た。
彼女もヒロのこと好きなんだ…。
目があったから軽く会釈をすると、ふんっという感じで無視されちゃった…。
なんか…やだな…。
「ふ〜ん…あんなに遊んでたひろしが特定の女作るなんて珍しいね!」嫌味だ…。
「ゆかりには関係ないだろ。」ゆかりっていうんだ…
なんだかまた頭の中がテンパって気持ちがぐちゃぐちゃしてきた。
……
ふいにゆかりが甘えた声でヒロに話す。
「ひろしに話があるから待ってたの。ちょっといい?」
「明日学校でもいいだろっ」
冷たく返すヒロを無視し、ゆかりは愛香に話しかけた。
「悪いけど先に家帰っててくれる?」ゆかりが冷たい視線を愛香に向ける。
「あ…うん…」
勢いにおされうんと言ってしまった愛香。
ゆかりはそのままヒロの腕をひっぱって行ってしまった。
「愛香っ!家で待ってろ!また連絡するからなっ」
精一杯の笑顔でうなづきヒロに手をふったが愛香は不安でいっぱいだった。